平成24年度全国山村振興連盟関東ブロック会議が、7月19日(木)〜20日(金)の2日間にわたり全国山村振興連盟山梨県支部(支部長 中込博文 南アルプス市長)の主催により山梨県南アルプス市において管内の会員、支部事務局等89名が参加して開催された。
 会議は、玉川武年山梨県支部事務局長の司会のもとで進められ、その概要は次のとおりとなっている。

1.あいさつ
 主催者あいさつが中込博文 山梨県支部長から、来賓あいさつが望月明雄 山梨県総務部理事からあった。
  来賓として、次の者が紹介された。(敬称省略)
   総務省地域力創造グループ地域振興室長 森 源二
   農林水産省中山間地域振興課課長補佐 猪股英史
   林野庁森林整備部森林総合利用・山村振興室課長補佐 秋野良恒
   国土交通省国土政策局地方振興課企画専門官 西野 仁

  全国山村振興連盟の役員として、次の者が紹介された。(敬称省略)
   全国山村振興連盟副会長 長野県泰阜村長 松島貞治
   全国山村振興連盟常務理事兼事務局長 岸 廣昭

2.議事

(1)情勢報告 全国山村振興連盟 岸 廣昭 事務局長
  山村振興のための予算・施策の確保、鳥獣被害防止特別措置法等の一部を改正する法
 律の制定、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の発足、地球温暖化対策税制の創
 設等についての活動状況が報告された。

(2)国の施策説明
  総務省、農林水産省、林野庁、国土交通省から次のとおり説明があった。
  (説明項目のみで、内容は省略。)

 @「地域力創造グループ施策説明」
       総務省地域力創造グループ地域振興室 森 源二 室長
  ○ 「地域力創造」に向けた取組の基本的考え方
  ○ 緑の分権改革の施策展開の方向、緑の分権改革の推進、「緑の分権改革」実証調査
    事業、緑の分権改革推進アドバイザー等事業
  ○ 「定住自立圏構想」の推進、定住自立圏の取組状況
  ○ 過疎法による過疎対策について、過疎対策事業債(ソフト分)について
  ○ 人材力の活性化と交流・ネットワーク、外部人材を活用する四つのツール
  ○ 「域学連携」地域づくり施策について
  ○ 子ども農山漁村交流プロジェクトとは
  ○ 「地域力創造」全国市町村長サミット2012in香川
  ○ 地域づくり総務大臣表彰について
  ○ 全国過疎問題シンポジウム2012inあいち

 A「山村振興に関する中央情勢」 
       農林水産省中山間地域振興課 猪股英史 課長補佐 
  ○ 振興山村における工業用機械等に係る特別償却≪所得税・法人税≫
  ○ 振興山村・過疎地域経営改善資金、中山間地域活性化資金
  ○ 農山漁村被災者受入れ支援の取組について

 B「森林・林業行政を取り巻く情勢」
       林野庁森林整備部森林総合利用・山村振興室 秋野良恒 課長補佐
  ○ 森林・林業の再生に向けた改革について
  ○ 新たに森林の土地の所有者となった旨の届出について
  ○ 公共建築物等における木材利用の現状と課題
  ○ 木質バイオマスと固定価格買取制度について
  ○ きのこ原木が不足しています!―被災地等のきのこ生産を応援して下さい―

C「国土交通省の山村振興対策について」
       国土交通省地方振興課 西野仁 企画専門官 
  ○ 市町村道の新設及び改築事業の県代行制度
  ○ 地域づくりの取組支援
  ○ 集落活性化推進事業
  ○ 「新しい公共」の担い手による地域づくり推進経費


1.事例発表
     「ほたるみ館の取り組みについて」

 南アルプス特産品企業組合「ほたるみ館」 理事長 斉藤きくの


 事例発表の要旨は次のとおり。
(「南アルプス特産品企業組合・ほたるみ館」 設立までの経緯とあゆみ)
 こんな年寄りがのこのこと出てきて皆さんびっくりしたと思いますが、私たちの組合は60歳から70歳くらいの人達が働いているところです。私たち農家の主婦の集まりで市場に出せない残った品物をどのようにしたら活用できるかということを皆さんで話し合
ってきました。ジャムでも作ろうと普及センターの先生方にお願いしてやっと平成4年さくらんぼジャムを町の特産品として位置づけることができました。平成7、9年女性模擬議会で加工施設の設置を町に要望しました。 平成11年1月櫛形町あやめの里特産品加工組合を設立、平成11年4月、中山間地域活性化事業により加工施設を作って下さいました。平成11年12月「アヤメの里活性化施設・ほたるみ館」が完成し、活動を開始しました。平成15年4月南アルプス市が誕生し、「南アルプス市アヤメの里特産品加工組合」と改めました。平成16年6月「南アルプス特産品企業組合・ほたるみ館」を137名で設立しました。平成16年9月県より認可を受け企業組合として活動を開始しました。平成18年4月南アルプス市指定管理者となり、「ほたるみ館」と「まちの駅くしがた」を管理することとなりました。
(活動拠点)
アヤメの里活性化施設「ほたるみ館」と 「まちの駅くしがた」です。
市指定管理施設として、両施設の指定管理を受託しています。
(組合構成と活動状況)
 理事長、副理事長、生産部会、加工部会、販売部会とあります。生産部会は、蔬菜班、花木班、果実班、山菜班、雑穀班となっており、加工部会は、ジャム班、味噌班、製菓班、惣菜班、漬物班、アイス班となっています。それから販売部会があります。
 生産部会の蔬菜班、果実班、雑穀班の人達は、加工原料、朝市・まちの駅・学校給食用の野菜、果実・雑穀を栽培・供給しています。花木班、山菜班は、朝市・まちの駅用の花木、山菜の栽培・供給をしています。
 加工部会のジャム班はさくらんぼ、すもも等のジャム11種類を、製菓班はよもぎ饅頭、小麦饅頭、揚げ菓子、甘食、おやき等を、漬物班は梅漬け、野沢菜漬、白菜漬等を、味噌班は「なかせんなりみそ」、青大豆・黒大豆のブレンド味噌、黒大豆味噌を、惣菜班はきゃらぶき、切干大根、太巻き寿司、サラダ、お弁当等を、アイス班はイチゴ、すもも、ぶどうアイスなど地元果実のシロップ、かき氷などを作っています。
 販売部会では、販売受け入れ、残品確認、清算、販路の拡大等を行っています。
 定例理事会・総会の他、毎月の運営会議により、活動の企画・運営の検討を行っています。
 野菜作り勉強会や先進地視察研修等の実施により、知識・技術・意欲の向上を図っています。新メニューを開発するための研究会、加工技術の向上を高めるための講習会を実施しています。
(地産地消活動)
・組合員が生産した農産物・手芸品や組合で製造した加工品の販売を朝市で行っています。毎週土曜日 朝8時〜売切れ迄。場所は、ほたるみ館・ホールです。
・「まちの駅くしがた」での直売を、午前9時30分〜午後5時まで行っています。野菜、果物など出荷してくれる人達は午前9時までに持ち込みます。ほたるみ館で作った製品を9時半までに持ち込みます。定休日は月曜日です。
・小・中学生、一般を対象とした体験学習を実施しています。(ジャム、味噌、豆腐、菓子、ほうとう作り体験)
・南アルプス市内の小中学校、保育所への給食食材の提供を行っています。(野菜、米、大豆、味噌、ジャム、梅漬け、アイス、ブルーベリー、お饅頭など)
・ほたるみ館周辺の遊休農地を活用し、ブルーベリーを栽培しています。
・ 収穫祭(11月)、 ひな祭り教室(3月)等イベントを実施しています。
(認証食品)
 平成14年3月、山梨県「甲斐路の認証食品」として認証されました(味噌3種類、ジャム11種類)。
 山梨県農産物等認証制度というのは、山梨県で生産される農産物を主たる原材料として、県内で生産される加工食品等について基準を定め、その基準に適合しているものを山梨県が認証するもので、認証することにより消費者の信頼を高め、販路開拓や販売の促進を図るとともに、その原料となる農畜産物の生産振興を図ることを目的とした制度です。

(過去5年間の売上高の推移)
 次のようになっています。
 平成19年 売上合計:2,425万円(うち、加工:1,992万円)組合員数:126名
 平成23年 売上合計:2,727万円(うち、加工:2,219万円)組合員数:109名

(受賞歴)
 受賞暦は次のようになっています。私達農家の主婦達のお願いに対し、県、市の関係者の皆様方のお力添えでこのような大きな活動場所をいただき、いつも感謝しております。いつまでも活動できるように、若い組合員の皆様と、また関係者の皆様にお願いし、頑張って下さることを願っております。

平成14年10月山梨県知事表彰受賞(山梨県農業まつり、むらづくり部門)
平成15年9月農林水産大臣賞受賞(豊かなむらづくり全国表彰事業)
平成18年2月食のやまなし地産地消優良事例知事表彰受賞
平成19年3月関東農政局地産地消優良活動表彰受賞
平成20年6月山梨県男女共同参画推進事業「女性のチャレンジ表彰」受賞
平成21年1月山梨県中小企業団体中央会「優良組合表彰」受賞
平成23年1月全国中小企業団体中央会「優良組合表彰」受賞

2.講演
 「自主自律による真の地方自治のまちづくりについて」

     南アルプス市長 中込博文

 講演要旨は、次のとおり。

 私が南アルプス市長として取り組んでいることについてご紹介し、ご指導をいただきたいと思い、お話をさせていただきます。
 「南アルプス市です」と言って、東京で名詞を交換しますと、「やあ、良く知っているよ、ところで「南アルプス市」は信州長野県のどこだったかね」と良く聞かれます。
いかに南アルプス市の名前は知られていても、山梨県のどこにあるか知られていない。
ということは、ここを訪れた人は少ないのだなと実感しておりまして、なんとか多くの人にこのすばらしい南アルプス市に来ていただきたいと思って、市長として取り組んでいこうと思っています。
 自己紹介ですが、私はこの南アルプス市で生まれました。16歳までここに居ましたが、防衛大学に入りましたので、そこを卒業後、陸上自衛隊で第1の人生を防衛、防災ということで55歳まで務めていました。長男なものですから平成15年に戻ってきました。そして特別養護老人ホームの園長をしないかと言われて、そこに務めさせてもらいました。第1の人生と全然かけ離れた福祉の社会ですが、知らないが故に一生懸命自分なりに学んだつもりであります。その時一番感じたのは、介護保険制度ができて以来、看てあげるという時代から看させいただくという時代に変わったと私は本で学んだのですが、ところが現場ではまだまだ介護士は看てあげる、利用者も看てもらいたい、ということでした。保険料を払っている制度ですから、意識改革をしなければいけないと思い、一生懸命やったのですが、なかなか今までの歴史の中で一生懸命介護をやっていらっしゃる人ほど意識改革が難しいなと感じました。
 自衛隊においては、戦略、戦術を学んでまいりました。これは、常に千変万化する状況の中でいかに目的を達成するか、戦いに勝つかあるいは防災においていかに多くの人を早くお助けするか、これが日夜の訓練であり、現場でのことでもあります。
 ですから、私は50数歳までの30年間、固定的な観念でなく常に千変万化する状況の中で問題は何かそれを解決するは何なのかを学んできたように思います。私が老人ホームの園長になった時に、人というのは保守的で、安定した社会であればあるほど人間は考え方が固定的であると感じました。私は全く素人の福祉の世界に入って、いろんな軋轢もありましたが、徐々に職員にも理解していただいた中で、2年ほどして県会議員にならないかとの話をいただき、チャレンジをしました。ふるさとに帰って2年でしたが、運よく県会議員に当選させていただきました。県会議員になって、私は議員には向いていないなと思いました。そこで、首長にチャレンジして、万一受かった場合は今まで学んできた戦術・戦略を南アルプスのために役立てたいと思いました。昨年挑戦し、これも運よく当選させていただいて1年余経つところであります。1年経過して感じたことは、市の職員も市民も戦後65年の中央集権化の流れの中で固定した考えがすごくあるなということです。これは決して非難はしておりません。戦後あの荒廃したなにも無いところから日本がこんな急激に成長したのは、中央集権化の下に効率的な経済を運営をして、日本も豊かな国になるために工業立国としていこうと進んできたことの結果であり、それはそれで私は正しかったことだと思っていますが、しかし、65年の中央集権的な考え方は、今、右肩上がりからそれが止まったときに本当に適しているのかなとこの1年間に感じました。職員は優秀であればあるほど前例踏襲とか補助金頼み。市民はおねだりをして物ができればいいという感覚、おねだり行政の市民というのをこの1年感じました。昔はなにも無かったので、おねだりをして箱物を作ってもらえれば、その中身が充実しているかはどうでも良くて、なにも無いところに箱物ができたものですから皆が満足したのだろうと思います。今は箱物は全部できていますので、中身が本当にいいのか意味あるものなのか、無駄がないのかどうかを考える時期がきていると思います。ですから人間の欲望にはきりがありませんが、そのままいったのでは日本の国には先がない。これからの国民、市民は自主・自律のそういう市民にならなければ、世の中が変わってきているのに、中央集権的な時代の市民であれば市長としてもそんなことはやっていけないということ私は市民に訴えていき
たい、皆さん共に現状を認識した上でこのまちをつくっていこうと思っています。どうやってつくっていくのか、それは、皆さんに情報公開の中で、今の財政はどうなのか、どうあるべきなのかを考えてもらう。国民は戦後65年の中で、低負担・高福祉を願う市民になってきたが、これはだれが為政者になってもできません。市民は優秀ですから話せば分かります。会合やシンポジウムではなにもできないと思います。今、南アルプス市は何が問題であるのかを考える中で、皆さんと一緒にその問題を解決する中で、自主・自律のまちをつくっていきたい。上から説得しても駄目なのであって、実際にまちづくりをしていく中で、問題が解決できたときに市民の皆さん共に喜んで、そして汗水流したところで喜びを味わいながら市民も自主・自律を実感してもらえたらと思っています。それができるかどうか、一縷の望みをかけながらそれにチャレンジしたいと思っています。
 南アルプス市の紹介をさせていただきます。
 (地理的特質については、地図により、アルプス山系、扇状地、暴れ川、台地等について詳細な説明があったが、省略させていただきました。)
 産業的な特質としては、農業は、果樹、野菜等です。山梨県は農地の遊休化率が全国で2番目で、山梨県で1番が南アルプス市です。遊休農地化の原因は、果樹は人手が要りますが、都市に流出して人がいなくなってきたことにあります。それをなんとかしていかなくてはならないと思っています。林業もしかりです。林業に携わる人、若い人はほとんどいなくなりました。材木を出しても赤字になるのが現状であります。これは全国同じだと思います。他産業は、場所的には甲府盆地の西側で、中央道もあり、今度中部横断道もできますし、工業団地はいま皆、企業が立地していますが、主要産業は農林業だと思っています。観光は、山岳観光が主で、北岳等を目指して年間数万人が来ますが、登山の目的を達成するとすぐ帰ってしまいます。折角日本で一番の富士山と2番の北岳が見える櫛形山がありますのでなんとかこれを利用しながら、また、農業もこれから新しい形の観光として利用しながら、観光を盛んにしていきたいと思っています。これだけ素晴らしいいろんな資源がありながらこれまで観光化していないのが特徴であります。
 合併して10年経ち、特例期間も終わりこれから厳しい財政事情になりますので、公共施設の統廃合もしていかなくてはならない状況になっています。
 次に、南アルプス市の問題点と将来の夢です。
 このままだと10〜15年後農林業は大変な事になると思っています。儲かるものでないため、農林業に対する誇りと意欲が喪失しています。意欲が低下しているところにどんなに素晴らしい国の施策があっても、あるいは市町村がいい案を出しても、意欲がないのに、結果を出すことは難しいと思います。南アルプス市には夢があります。中部横断自動車道があと5年後に全線開通します。また、15年後にはリニアが開通します。都会にも近くなり、そこから海外にもつながります。
 戦後65年素晴らしい繁栄をした中で、今、物質文明だけでなくて、自然と文明の調和という大きな流れがきていると思います。自然と文明の調和した南アルプスをつくっていきたい思っています。私の考える「ふるさと愛まちづくりイメージ」ですが、櫛形山に登って北岳を見る多くの観光客に来てもらう。北岳に登山する人と違ってこれらの観光客は帰りに農家に立ち寄っておいしい果物、野菜を買って頂く。子供達がホタルを取ったり勉強をしたりできる里山が沢山ありますので、そこに都会の子供達に来てもらう。お年寄りで農業技術を習得した人にはそのすばらしい叡智を絶えさせるわけにはいきませんので、それを若者に教えてもらうような活動もしていきたい。
 合併した南アルプス市のシンボルとなるような新しい市庁舎も建設して、皆でこのまちを良くしていきたいと思います。中部横断道のインターチェンジには、商業開発はせずに、南アルプス市のモデルとなるような農業開発の中で6次化をして、売店、レストラン等を設置したいと思います。リニアが開通すれば中部横断道もありますので物流の拠点としての開発もやっていきたいと思っています。このように、10年、20年、50年先あるいは100年先の南アルプス市を市民の皆さんと共につくっていきたいと思っています。
 次に、南アルプス農林業の再生についてです。まず、6次化といっても農業がベースでありますから、既存農林業の育成はきちんとやっていかなくてはなりません。今まで苦労をし、技術を蓄えてきた農林業従事者がいるわけです、ただ、高齢化していますから、後継者がその技術を学ぶことをまずやらなければないと思っています。お金が儲かるようにしないと後継者が来ませんので、集約化したり、農業法人化にしたり、技術は篤農家に教えてもらったりしながら振興していきたいと思います。
 遊休農地化してしまった地域、あるいは今は成園でも遊休農地になるであろう地域の農業は、6次化によって遊休農地を元に戻していきたいと考えています。
 私は、南アルプス市全域を地域活性化総合特区の申請を行いました。今のところ1次、2次審査は通過しまして、先日私も行って最終審査を受けてきました。審査が通過したらこれを契機として市民挙げて特区の下で、6次化を進めていきたい。6次化するためにはいろんな法律の規制があります。例えば、都市農村交流で都会の年金を多くもらう人が健康と農業の楽しさを求めてやってくる場合、毎日、リニアで通勤するわけにはいきませんので、農家民宿する場合、農家民宿の特区になっていればそれが容易にできます。ブドウを栽培している農家が自分で醸造してそれを民宿の中で供給したりすることも、醸造の規制を緩和していただければできることになります。特区は、6次化、交流・定住、エネルギーの3つに別れております。6次化は、葡萄酒を醸造し、販売したりということです。交流・定住は、今荒川区と大田区の区長と連携をとって、例えば関東大震災のような震災が起こった時は南アルプス市にきてもらい、必ずおいしい空気と水を供給します、そして、平素は交流し、農業を楽しんで下さい、高齢者で都会でなく田舎に住みたいという方には定住していただくというようなことに取り組んでいます。エネルギーは、私どもは再生可能エネルギーを持っている、山梨県は日本一日照時間が長い県であり太陽光発電に適しており、森には間伐材が沢山ありバイオマスエネルギー源があり、山が沢山あり、水がありますので小水力発電もできます。南アルプス市は原子力発電に頼らなくても、南アルプス市の自然の資源をエネルギー化することによって、戦争が起ろうが、大災害が起ころうが、ガソソリンが枯渇しあるいは輸入が止ろうが節電して自然のエネルギーでできる範囲の
南アルプスをつくる。これが自然と人間の調和したまちであると思います。南アルプス市民は皆で議論をして再生可能な自然のエネルギーの中で、山では牧畜、中山間地では果物、野菜ができますし、下の方にくれば米もできますから、自給自足の自然と調和したまちができるのではないかと思っています。
 夢の実現方法ですが、私はなんといっても意識改革をしなくてはならないと思っています。市民に南アルプス市にある素晴らしい資源を再認識してもらって、誇りを持ちながら農林業を中心としたすばらしい社会をつくることが大事であると認識してもらいたいと
思います。おねだりすればできるのではなくて、市民自らがつくっていくという自主・自律の市民として意識改革してもらわなくてはなりません。私は、市民全員7万人に市職員7百人と一緒に、特区でどういうことができるか、このまちを6次化により再生しようではないかと市民と議論して、その中から6次化にチャレンジしていこうと思っています。
 それだけでは不十分ですので、先ほど報告にありました「ほたるみ館」のような成功事例を示しながらやっていきたいと思います。
 私も全国の成功事例を見てきましたが、成功の要因はやる気のある意欲のある農業者がグループを組んで、自分のお金も出して、補助金ももらって、土地も出して、頑張っていこうということで成功したのだと思っています。私が今やろうとしていることは意欲を無くしつつある農家の方々とも一緒にやっていこうということです。
 市の職員、市民も地方分権型の市の職員、市民となり、農業の6次化にチャレンジしながら、実現をしてきたい。6次産業化による成功例を明示しながら、意欲ある農家を積極的に支援し、意欲の欠けている市民を啓蒙しながらチャレンジをしていきたい。そして先ほど国の政策を説明いただきましたが、それらを十二分に活用しながらチャレンジしていきたいと思っています。

5.パイプオルガン演奏
 会場となった桃源文化会館は、昭和59年10月に田園都市中核施設として設置され、平成5年、全国屈指の音響効果を誇る桃源ホールに国内最大級のパイプオルガン(フランス共和国ベルナール・オーベルタン社製)が設置された。会議、講演会、法事等多目的に利用できるコミュニテイ棟から成り、コンサートはもとよりパイプオルガンウエディング等にも活用されている。

 講演終了後、桃源ホールに移動して、会館職員の新津直子さんによるパイプオルガンの演奏を鑑賞した。

6.次期開催県あいさつ
 次期開催県である、佐藤公敏 静岡県支部長(川根本町長)から挨拶があった。

 翌日は、ほたるみ館、総合交流ターミナル ハッピーパーク、JAこま野在家塚直売所の他、次の個所を視察した。

 南アルプス芦安山岳館
 丹下健三氏設計による山岳館は、県産材の利用促進を図ることを目的としたモデル施設で、カラ松の集成材が主に使われている。「山に学ぶ」「山に登る」山に生きる」「山の喜び」をテーマにした常設展、北岳のリアルタイム映像、語り部コーナー、山岳図書コーナーで構成されている。山岳図書コーナーは山岳関係8000冊の蔵書を有し、研究者にも開放している。
 
 南アルプス山麓いやしの里
 農業体験パークとして全国からボランティアが集まる。ボランティアの人数は、50名を数える日もあり、「天空舎さかき」を中心とした施設で交流も行われている。



《前へ》《次へ》