平成24年度北海道・東北六県山村振興ブロック会議が、去る8月7日(火)〜8日(水)の2日間にわたり北海道支部(支部長 棚野孝夫 白糠町長)の主催により北海道白糠町において各道県の支部長、事務局長等24名が参加して開催された。
 会議は、棚野支部長の議長のもとで進行された。
 先ず主催者あいさつの後、来賓の紹介がなされた。(敬称省略)
      総務省地域力創造グループ地域振興室長 森 源二 
      農林水産省農村振興局中山間地域振興課課長補佐 猪股 英史 
      林野庁森林整備部計画課課長補佐 藤村 武 
      国土交通省国土政策局地方振興課企画専門官 西野 仁 
      北海道釧路総合振興局地域政策部長 長谷部 勝也
      北海道釧路総合振興局地域政策部地域政策課主査 中里 文美
      全国山村振興連盟事務局長 岸 廣昭、同参事 川島 洋子

 ついで、来賓からの挨拶・山村振興施策説明等が行われた。来賓の挨拶等の概要は下記のとおり。

1 総務省地域力創造グループ地域振興室長 森 源二
 冒頭、山村の役割は重大なるものの取り巻く環境は厳しく、皆さんと意見交換しながら、交付税総額の確保、鳥獣害対策、過疎対策等を打ってきた。これら山村振興策を活用願いたい。また、地域力創造グループを立ち上げて施策の充実を図ってきた。基本は、ソーラ施設の建設、農業への参入の手助けなど、山村に存する資源やエネルギーを見出してそれを活用してビジネスにつなげる前向きな循環の再構築に力を貸したいということ。
 また、国民に山村の役割を理解させることも重要である。本日は意見を聞かせてほしいといった旨の話があった。
 ついで、総務省は、「地域力創造」に向けた取り組みとして、次の6項目の施策を推進している旨の政策説明がなされた。
@ 緑の分権改革の推進として、地域資源を最大限活用し、成長のエンジンとしての人材と結
 合した自立的な地域づくり推進することとし、課題解決に向けた実証調査するとともに、アド
 バイザーの派遣を行うこととする。
A 社会的弱者の自立支援、知の蓄積・連携による地域づくりとして、個人の自立を支援し、
 知の蓄積した地域づくりを行う。
B 定住自立圏構想の推進として、中心市と周辺市町村により形成される圏域ごとに必要な
 機能を確保することを目的とし、財政措置を講ずるほか、若手企業人地域交流プログラム、
 「定住自立圏」推進調査事業等の支援策を講じる。
C 過疎地域などの条件不利地域の自立活性化を支援するため過疎債の確保、特にソフト
 事業の拡充とその活用の推進
D 地域の人材活用化と交流・ネットワークづくりとして、人材力活性化プログラムの作成、
 地域おこし協力隊、集落支援員、復興支援員の委嘱、外部専門家の登録等を実施するほ
 か、大学との連携の取り組み、子ども農山村交流プロジェクトを実施、空家活用対策の実
 施
E 地域情報化を推進し、災害にも強い自治体を構築する。

 また、情報交換の場として「地域力創造」全国市町村サミット、全国過疎問題シンポジウムや、地域づくり総務大臣表彰等も行っている旨の説明があった。

2 農林水産省農村振興局中山間地域振興課課長補佐 猪股 英史
 災害対策、未利用資源の活用、直接支払制度等、山村振興予算の説明の後、山村税制特例の紹介として、製造業、旅館業に対する特別償却制度の有利性を説明するとともに、その活用促進の依頼があった。また、振興山村・過疎地域経営改善資金については、一体的に設置される太陽光発電等の施設にも適用が可能であるということ、中山間地域活性化資金については、流通加工施設は、当該地域に住所を有しない者でも活用可能であることなどの説明とともにそれら資金の紹介があった。その他、農山漁村被災者受け入れ支援の取り組みについて説明があった。

3 林野庁森林整備部計画課課長補佐 藤村 武

 先ず、昨年度の第三次補正予算で措置された加速化資金の延長実現について、会員市町村の協力に対する感謝の表明があり、ついで、森林・林業再生プランの説明があった。森林・林業再生プランについては、平成32年木材自給率5割を目指し、森林林業基本計画を推進するための具体策を進めている旨の説明と国有林野事業の一般会計移行の説明が
あった。また、森林法改正については、市町村森林計画が位置づけされた旨の説明、森林の土地所有者の届出義務の新設に触れ、市町村の協力依頼がなされた。
 ついで、公共建築物等木材利用促進法に基づく市町村の木材利用計画・方針についての
説明、再生可能エネルギーの固定買い取り制度の説明、不足しているキノコ原木についての調達の依頼があった。

4 国土交通省国土政策局地方振興課企画専門官 西野 仁
 最初に、山村振興法に基づく市町村道の県代行事業の説明、ついで、集落活性化推進事業として、廃校舎等の既存の公共施設を、公益サービスの集約化施設、地域間交流施設に改修するための補助事業の説明、更に、「新しい公共」の担い手による地域づくり推進のための調査事業の説明があった。

5 北海道釧路総合振興局地域政策部長 長谷部 勝也
 出席町村長に対して山村振興貢献の感謝等が述べられる等挨拶がなされた。

6 全国山村振興連盟事務局長 岸 廣昭

 厳しい状況のもとでの山村振興施策の充実を図るために関係者の団結が必要であること
の訴えに続き、連盟の活動状況の説明があった。連盟の要請活動については、夏、冬の要請活動のほか、2月の理事会時においては、「山村地域における地球温暖化対策に向けた緊急アピール」を採択して、「地球温暖化対策のための税」の使途に吸収源対策を追加すること、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」について、間伐材等由来のものに優遇措置を講じるとともに、既存の施設をも対象とすることを要望した旨の、また、鳥獣被害防止対策についても、会員からの要望を取りまとめ自民党の鳥獣捕獲緊急対策議員連盟に要請した旨の説明があった。

 その後、意見交換が行われ、次のような意見が出された。

○ 空家の問題、特に放置され権利者の所在が不明の空家の行政介入は困難であり、何ら
  かの措置が必要。また、リフォームの予算拡充の必要。
○ 山林の占める面積、国有林の占める面積を交付税の算定基礎にすべし。
○ 林野事業の一般会計化は国有林の公益的機能に支障をきたすのではないかとの危惧。
○ 除雪予算の確保。
○ 流水溝の水の水洗に活用する等の生活環境一体整備の必要。
○ 過疎債のハード分の充実も必要。
○ 市町村が共同して行う情報システムの構築の助成の必要。
○ 新しい公共の担い手についての具体的な説明の必要。
○ 原発事故によるシイタケ原木の不足について、除染、風評被害等に対する対策の緊急性
  とホダ木としていつになったら使えるかの明確な基準作りの必要性。
○ 過疎地における水道設置の支援の必要。
○ 相続による林地の所有権の複雑化の解消の必要。
○ 過疎資金の受け手としての自治体の適格性の確認。
○ 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の価格の変更は、実情に合わせ、慎重 にする必要性と早成木活用促進の必要性。

 これらの意見については、それぞれの担当省庁からの説明がなされるとともに、不在の省庁に関するものについては、連盟から担当省庁に伝える旨の説明がなされた。


最後に次回開催県は青森県と決定した。

現地視察は、8月8日(水)に行われた、視察場所は次のとおり。
1 .釧路湿原
  釧路平野に位置する日本最大の湿原(面積18,290ha)である釧路湿原を西側の展望台
  から視察。
2.フィッシャーマンズワーフMOO
  釧路港に隣接するショッピングセンター兼展示施設、豊富な海産物の販売を視察。
3.米町ふるさと館
  釧路の最古の木造建築、釧路の歴史的遺物の展示を視察 



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