平成26年度北海道・東北六県山村振興ブロック会議が、8月6日(水)〜7日(木)の2日間にわたり岩手県支部(支部長 山本賢一 軽米町長)の主催により、岩手県二戸市において、各道県の支部長、事務局長、来賓等27名が参加して開催された。
 会議は、山本支部長の議長のもとで次のように進行された。

1. 主催者代表挨拶    
   山本賢一支部長から、過疎化、高齢化等の問題や各種インフラの整備水準が 低いこと、有害鳥獣被害の増大が見られること等山村の抱える問題点を指摘し、 これらの解決を図り、健全な集落の活性化を図るため、我ら山村地域の市町村 の連携のもとに、施策の充実をもとめていかなければならないこと、来年の3 月に期限の到来する山村振興法の延長と内容の充実を実現しなければならない ことなどが述べられた。
2. 来賓紹介
  来賓として次の者が紹介された。(敬称省略)
    農林水産省農村振興局中山間地域振興課課長補佐 杉崎 浩史
    国土交通省国土政策局地方振興課係長 横堀 誠一郎
    総務省地域力創造グループ地域振興室課長補佐 原   武
    林野庁森林利用課山村振興・緑化推進室課長補佐 青木 正伸
    東北農政局整備部地域整備課山村振興係長 小向 敦司
    岩手県政策地域部地域振興室県北沿岸・定住交流課長 藤田 芳男
    岩手県農林水産部農業振興課総括課長 高橋 渉
    岩手県農林水産部農業振興課主査 本山 信一
    全国山村振興連盟事務局長 岸  廣昭
       
3. 来賓挨拶・山村振興施策行政説明、全国山村振興連盟活動状況報告
   関係省庁、岩手県及び全国山村振興連盟から、挨拶及び実施している山村振 興施策、活動状況について、次のような説明があった。
  (1) 農林水産省
     山村振興法についての簡単な説明と政府部内に設けられた農林水産業・地域の活性 化本部で決定された農林水産業・地域の活力創造プランにおいて、多面的機能の維持 発揮するための取り組み、山村の有する資源を活用した地域活性化等を図るとともに、美しい伝統ある山村を後世に残すべきとして施策を進めることが述べられた。
また、山村振興法の改正についての必要性が述べられた。
  (2) 国土交通省
     国土交通省の山村振興施策として、前提としての、今後の人口減少の推測、人口の 地域的偏在の状況、の説明がなされた後、国交省で策定した「新たな国土のグランドデ ザイン」についての説明があった。その中で、山村地域を守るための「小さな拠点」づくりの必要性等が述べられた。
  (3) 総務省
     総務省の山村振興施策として、地域おこし協力隊、集落支援員制度、まちなか活性 化事業、子ども農山漁村交流プロジェクト、過疎地域の自立・活性化の支援等について説明がなされた。特に地域おこし協力隊については、今の1000人規模を3年間で3000人規模の拡大する方針が述べられた。
  (4) 林野庁
     林野庁からは、森林・林業を巡る最近の動きについての説明がなされた。その中で、予算の説明、特に、森林・山村多面的機能発揮総合対策、森林鳥獣被害対策技術高度化実証事業が詳しく紹介された。また、CLT(直交集成板)の活用による高層建築の木造化の可能性、公共建築物の木造化の取り組み等の説明がなされた。
  (5) 東北農政局
     東北農政局からは、都市農村共生・対流総合交付金、山村税制、制度資金等につい ての説明があった。
  (6) 岩手県
     岩手県から、県の実施している山村振興対策についての説明があった。先ず、藤田 課長から、振興山村の状況、基本方針の策定状況、地域おこし協力隊、集落支援員の活動状況について、次いで、高橋課長から、中山間地域等直接支払制度の実施状況、農山漁村活性化プロジェクト交付金による施設整備状況、中山間地域総合整備事業の実施状況についての説明があった。
  (7) 全国山村振興連盟
     全国山村振興連盟から、連盟の活動状況、期限の迫っている山村振興法の改正内容 の要望に係る連盟での検討状況について説明があった。
     
  説明後、関係省庁に対し、次の問題について質疑が行われた。
  六次産業化対策の問題点
  バイオマス発電の状況
  地域おこし協力隊の参加者の年齢制限の有無
  捕獲鳥獣の焼却施設の補助事業
       
4. 協議事項1 山村振興の現状と諸課題についての情報交換
  次のような事項について情報交換が行われた。
  行政改革実施町村に対する交付税面のインセンティブ
  メガソーラの設置に対する優遇措置
  計画策定市町村の割合
         
5. 協議事項2 次期開催地の選定
  次回のブロック会議の当番県として、宮城県が選定された。
         
  翌日は現地視察が行われた。
         
  軽米町防災センター    
     軽米町では、平成11年に雪谷川が氾濫し、多数の家屋が被害を受けた。町においては、今後そのような災害を防止するため、河川の川幅を広げ、川筋にあった家屋を高台に移転する計画を立て、困難な話し合いを経てそれを実行に移した。それを記念するため防災センターを設置して関係資料を展示している。
  ホップ処理加工センター・ホップ農場    
     軽米町のホップ生産農家は、サッポロビールとの契約栽培によりホップを生産(現 在、サッポロビールのホップについては、軽米町がそのほとんどを生産している。)しているが、協同組合をつくり、県単事業で、ホップの収穫から乾燥、ペレット加工までを一貫的に処理する工場をつくり、処理している。
  (株)フレッシュチキン軽米    
     岩手県は日本でも有数の養鶏県であるが、それも県北部に集中している。軽米町では、鶏(純和鶏)の加工工場を誘致し、町民の雇用機会の拡大に努めており、そのひとつである同工場を視察した。
  ミレットパーク    
     丘陵風景を楽しめるミレットパークは、8棟のコテージやキャンプ場などがそろう滞在型の自然公園であり、軽米産の手打ちそばが食べられるレストラン(ミレットプラ ザ)があり、そば打ち体験もできる。
  その他    
    視察の移動時間で、町の施策について次のような説明がなされた。
○ 食文化による観光
  この地域においては雑穀による食文化があり、雑穀料理の伝承に努
 め、観光客にそのレシピを教えるとともにその良さを宣伝して観光客の
 リピートを狙うとともに、都内の有名ホテルのシェフとともに雑穀のクッ
 キーを開発中である。
  また、南米原産の雑穀であり、健康食品であるアマランサスを導入
 し、その栽培をしている。
○ メガソーラの誘致
  メガソーラを誘致し、固定資産税収の増を図るほか、当該企業との寄
 付契約により利益の一部を町に還元させ、町の財政基盤の改善に資
 するよう交渉中である。
○ 雪谷川ダムフォリストパーク・軽米
  5月中旬には、高さ16メートルの風車展望台のもと、チューリップフェ
 スティバルが行われる。7,000uの広大なお花畑に約40 種類15万本
 の色鮮やかなチューリップが咲き誇り、青森県からも多くの観光客が訪
 れている。また、芝桜、あじさい、アマランサスと季節、季節、様々の花
 が楽しめる。
○ 福祉施策の充実
  人口減少対策とし取り組んでいる中学生までの医療費の無料化、保
 育所の充実は、転入者の増をもたらしている。
     
     


《前へ》《次へ》