山村振興全国連絡協議会(都道府県の山村振興担当課長で組織)の平成28年度のブロック会議が次のとおり開催された。

東海・北陸ブロック会議

 東海・北陸ブロック会議が、10月3日(月)〜4日(火)、石川県金沢市石川県庁会議室において開催された。
 会議には、東海・北陸ブロックの県、農林水産省、東海農政局及び全国山村振興連盟から担当者が参加した。
 石川県農林水産部里山振興室 長坂幸喜 課長補佐の司会で開会し、西川 透 里山振興室長の挨拶、来賓挨拶の後、議事に入った。
 会議の内容は、次のとおりとなっている。

(1)中央情勢報告
 ・平成29年度山村振興関連予算概算要求等について
 農林水産省農村振興局地域振興課 国広博昭 係長から概算要求等の説明があった。要求等の内容は、平成28年度第2次補正予算として中山間地域所得向上支援事業、鳥獣被害防止総合対策交付金の計上、平成29年度予算として、山村活性化支援交付金、中山間地域直接支払交付金、農山漁村振興交付金、鳥獣被害防止総合対策交付金、次世代林業基盤づくり交付金の増額要求等である。また、山村税制特例について、利用促進の依頼がなされた。
 ・全国山村振興連盟の活動状況について
 全国山村振興連盟 岸 廣昭 常務理事から連盟の活動状況についての説明がなされた。

(2)事例報告
 「農家民宿等を活用した県外からの交流人口拡大の取り組みについて」、各県からの報告があった。

【新潟県】
 最近若い世代からの開業に関する相談が増えている。
県としては、様々な法規制があり、総合相談の部署を開設して、相談に関する窓口を一本化するとともに、担当者の研修を行っている。また、農家民宿開業の手引きを作成し、必要手続きのチェックシートも作っている。
 「農業・林業・水産業」技術、手技、農産物加工・地域に伝わる料理方法等を有する人材を都市農村交流の指導者「なりわいの匠」として知事が認定する制度を作り、現在2,000人が活躍中である。
 なお。県下には、農家民宿経営者を組織する団体として、新潟県ふるさと民宿連絡協議会がある。

【富山県】
 NPO法人グリーンツーリズムとやまに委託し、都市部の田舎暮らしに関心のある人を対象として、各地の中山間地域に「とやま帰農塾」を開設し、食文化や伝統文化の体験活動を行っている。また、都市部の学生や若者を一定期間受け入れ、地域づくり活動等を通じて、地域の課題等解決の提案を行っている。

【福井県】
 ふくいエコ・グリーンツーズム・ネットワークを中心にして、都市農村交流推進事業として、PRや受け入れ態勢の整備を行っている。また、教育旅行について、東京、名古屋で旅行業者や学校関係者を招いてのPRを行うとともに、教育旅行に欠かせない集約された民宿の体制整備のために人材育成を図っていく予定である。

【愛知県】
 奥三河地域においてDMOを立ち上げるべく、条件整備するとともに、体験交流プログラムの開発等を行う。

【三重県】
 人づくり、組織づくりのため、地域資源活用アドバイザーの派遣、地域資源活用型ビジネスネットワーク研修会、地域資源活用型ビジネス起業講座、いなかビジネス実践者大会 仮称) 等を実施するほか、各種PR活動、イベントを実施している。

【石川県】
 石川県農家民宿の開業講座の実施、県と地元金融機関の共同でファンド(いしかわ里山振興ファンド)を立ち上げ、地域資源を活用した新たな産業の創設の支援、「能登の里山里海」をテーマとして世界遺産認定の取組等を行なっている。

【岐阜県】
 岐阜県は欠席であったが、「ぎふの田舎に行こう」というパンフレットが配られた。

(3)平成29年度開催県について
 次回開催県を福井県と決定した。

 翌日は、現地視察を行った。
(1)やまだ農場
 白山市のやまだ農場を視察した。
 山田農場は、米、もち、かきもち等の加工品の生産販売行っている農家である。脱サラで農業を始めた父親から農業経営を引き継ぎ、引き継いだ当時の10haから30haに水田規模拡大し、委託生産も4ha行っている。販売は直接行っており、4割が直営の店で。6割が通信販売である。機械類は最小限にとどめ、乾燥機2台、耕運機、コンバイン1台、トラクター2台である。労働力は、両親、夫婦、従業員1名である。規模は地形の制約があり、現在以上にすることは考えておらず、将来は観光農園も視野に入れている

(2)にわか工房。
 白山市にあるそばをテーマにした農村体験施設にわか工房を視察した。この施設ではそばうち体験ができる。また年に一度のそば祭りのイベント行い、大勢の人が集まる。また、地域の農産物やその加工品も販売されている。

九州ブロック会議

 九州ブロック会議が、10月20日(木)〜21日(金)、福岡県福岡市福岡県庁会議室において、九州ブロックの各県、農林水産省、九州農政局及び全国山村振興連盟から担当者が参加して開催された。
 福岡県農山漁村振興課 吉田昌浩 中山間地域振興係長の司会で開会し、半田英彦 農山漁村振興課長の挨拶、出席者の紹介の後、議事に入った

(1)平成29年度山村振興関連農林水産省予算概要について
 農林水産省農村振興局地域振興課 国広博昭 係長から概算要求等の説明があった。
 要求等の内容は、平成28年度第2次補正予算として中山間地域所得向上支援事業、鳥獣被害防止総合対策交付金の計上、平成29年度予算として、山村活性化支援交付金、中山間地域直接支払交付金、農山漁村振興交付金、鳥獣被害防止総合対策交付金、次世代林業基盤づくり交付金の増額要求等である。また、山村税制特例について、利用促進の依頼がなされた。

(2)全国山村振興連盟の活動状況について
 全国山村振興連盟 岸 廣昭 常務理事から連盟の活動状況についての説明がなされた。

(3)九州ブロック議題について
 @市町村が策定している山村振興計画の改定状況について
  〇 宮崎県:16市町村のうち1町が改訂済。
  〇 福岡県:12市町村のうち改定市町村なし。
  〇 佐賀県:3市のうち改定市なし。
  〇 大分県:14市町のうち6市町が改訂済。
  〇 熊本県:24市町村のうち1町が改訂済、10市町村が改訂手続き中。
  〇 鹿児島県:7市町のうち1町が改定済。

 A山村振興に係る県独自の取り組みについて

【福岡県】
 福岡県から中山間応援サポーター制度についての説明があった。
中山間地域では高齢化の進展により草刈り、用水路掃除、伝統行事の開催等が困難になってきている。そのため、中山間応援サポーターとして支援活動を行ってくれる都市住民を募集、登録し、ボランティアで参加する者たちが集落等から要請のあった活動の支援を行う制度である。平成27年8月から募集登録を開始し、10月19日現在約60人の登録を見ている。これは宮崎県の仕組みを参考にしたものである。

【熊本県】
 熊本県からはくまもと里モンプロジェクトについての説明があった。
この事業は27年度で終了する予定であったが、9月補正で予算が付き、復活となった。文化コミュニティーの維持・創造、地域資源を活用した内発的産業の創造等の取り組みを支援する事業である。

(4)平成29年度九州ブロック幹事県について
 来年度の幹事県を鹿児島県と決定した。


 翌日は次の箇所を現地視察した。
 朝倉郡東峰村役場でライスセンターと小学校廃校跡地を利用した取り組みについて説明を受け、その後、次の箇所を視察した。

(1)東峰村ライスセンター
 米価が下がる中で米つくりを続けるためには稲作生産コストの低減と品質の向上が不可欠との考え方から、ライスセンターを建設した。平成27年度から28年度の農山漁村プロジェクト支援交付金予算で施設を建設した。コスト低減を図りつつも、規模の違う農家の自家用米を食べたいとの意向を反映させ、他農家のコメと混ざらないよう処理量1.6tクラスからから5tクラスまでの様々な乾燥機を9基備え、色彩選別機、籾摺調整設備も備えている。

(2)つづみの里施設
 昭和55年度をもって廃校になった旧小石原村立鼓小学校の跡地に、農産物処理加工施設(新設)、農産物直売所(新設)、産業センター(旧校舎模様替え)、駐車場トイレの整備を行った。処理加工施設、直売所は第3期山村振興農林漁業対策事業で建設し、他は村の単独事業で整備されている。産業センターは、地場の小石原焼の陶器の展示販売を行っている。

関東ブロック会議

 関東ブロック会議が、11月7日(月)〜8日(火)、東京都奥多摩町福祉会館において開催された。
 会議には、関東ブロックの都県、農林水産省、関東農政局及び全国山村振興連盟から担当者が参加した。
 東京都総務局行政部振興企画課 古家崎 結一 課長代理の司会で開会し、開催者側から東京都総務局行政部振興企画課 浅川健太郎 課長及び奥多摩町 加藤一美 副町長の挨拶、全国山村振興連盟 岸廣昭常務理事から来賓の挨拶があった。
 出席者の紹介の後、議事に入った、
 会議の内容は、次のとおりとなっている。

(1)情報提供
 @ 平成29年度山村振興関連農林水産省予算概算要求額
   農林水産省農村振興局地域振興課 国広博昭 係長から概算要求等の説明があっ
   た。要求等の内容は、平成28年度第2次補正予算として中山間地域所得向上支援事
   業、鳥獣被害防止総合対策交付金の計上、平成29年度予算として、山村活性化支
   援交付金、中山間地域直接支払交付金、農山漁村振興交付金、鳥獣被害防止総合
   対策交付金、次世代林業基盤づくり交付金の増額要求等である。また、山村税制特
   例について、利用促進の依頼がなされた。

 A 中山間地域等担い手収益力向上支援事業
   関東農政局農村計画課 北川祐次 課長補佐から中山間地域等担い手収益力向上
   支援事業として計画策定についての説明があった。

 B 全国山村振興連盟の活動状況
   全国山村振興連盟 岸廣昭 常務理事のから全国山村振興連盟の活動状況につい
   て説明があった。

(2)意見交換
 「山村と都市の交流について」各都県及び奥多摩町からその取り組みについての説明があった。

【東京都】
 東京都からは、おくたま海沢ふれあい農園の説明があった。
 おくたま海沢ふれあい農園は、平成15年度から18年度までの新山村振興等農林漁業特別対策事業で建設され、管理棟のほか、26.5uの生活のできる小屋のついた270uの敷地の滞在型宿泊農園13区画、50uの日帰り農園25区画、摘み取り農園4.275uの施設で、都市住民との触れ合いを目的としている。当初は利用者が地域の人たちから耕作方法を教わっていたりしたが、現在では、利用者側がお祭りの手伝いやイベントを行ったりして、積極的に活動が行われている。

【奥多摩町】
 奥多摩町からは、森林セラピー事業についての説明があった。
 森林の散歩にはセラピー効果があることで知られているが、奥多摩町では、森林セラピー事業として、緩やかな傾斜の散歩道として5ルートの森林セラピーロードの建設、地元の特産品を使用したヘルシーな職の提供、アロマセラピー、森林ヨガのサービスの提供、ガイドの育成、癒しの宿の認定制度の創設などを実施している。対象は町民だけでなく都市住民も含まれ、来遊者の確保増加を見込み、日帰り型から宿泊型へ誘引することを目的としている。

【茨木県】
 茨木県からは、ふるさと魅力発見隊についての説明があった。
 農地やため池などの土地改良施設は水源の涵養などの多面的機能を有するものの、近年その維持管理が困難となってきており、都市住民にその重要性を認識してもらい、農業体験をしてもらうことを通じて維持保全の活動に資することを目的とし、市町村に委託して交流活動や保全活動を行うものである。
 28年度は、城里町の「ホタルの夕べ」、「いきもの観察会」、「稲刈り体験」が行われた。

【栃木県】
 栃木県からは、那須烏山市の古民家を活用した交流施設(ほたるの里古民家おおぎす)についての説明があった。
 この施設は平成27年6月にオープンしたが、古民家1棟を改修したものと新築の施設2棟を宿泊体験交流施設とし、都市住民に農業体験、里山資源利用体験、食文化体験などをしてもらっている。

【群馬県】
 群馬県からは、山村と都市の連携支援と交流促進交流促進の事業についての説明があった。
 連携支援としては、県下市町村と(財)特別区協議会の協力の下、特別区との友好交流協定の締結を目指す取り組みであり、交流促進は、(財)特別区協議会の協力の下、東京区政会館でのPRイベント等を開催するほか、「ぐんま山村ガイド」を作成して山村の魅力をPRしている。

【埼玉県】
 埼玉県からは、中山間ふるさと支援事業について説明があった。
 この事業は、大學との協同をもとに、大學に委託して中山間地域に学生に入ってもらい、地域の活性化の取り組みをしてもらっている。地域の産品を活用した商品開発、交流イベントの開催などを行っている。

【山梨県】
 山梨県からは、11月にオープンした「道の駅つる」における都市との交流についての説明があった。
 道の駅つるは、近隣にリニア実験線見学センターがあり、富士山や河口湖エリアの玄関口でもあって観光客が多く、直売所、農家レストラン等を通じた地域の産品の魅力を都市住民に知ってもらえる効果が大きい。

長野県】
 長野県からは、上伊那郡飯島町、中川村のNPO法人伊那里イーラについての説明があった。
NPO法人伊那里イーラは、伊那里の多様な資源を都市企業に紹介し、企業のニーズにあった農村とのつながりをコーディネートしている団体であり、農業塾、里山整備、里山暮らし体験等の取り組みを行っている。

【静岡県】
 静岡県からは、松崎町石部地区の棚田オーナー制度についての説明があった。
この地区では、棚田保全推進委員会が、棚田所有者から委託を受けて棚田の管理を引き受け、棚田オーナーと連携して田植えや稲刈り等の作業を行っている。また、松崎町商工会が中心となって棚田で栽培された黒米等の加工品の開発を行っている。

 
(3)役員の選任について
 関東ブロック幹事県として長野県を選任した。

翌日、現地研修が行われた。

(1)セラピーロードのウォーキング体験
 セラピーロードの一つ香りの道「登計トレイル」を実際に歩いた。歩く前に管理棟でTV東京の紹介プログラムを聴取して、ハーブティーを飲んでウォーキングに入った。ここでは、6,000円で森林セラピーツアーを実施しており、ハーブティーや食事の提供がある。体が不自由な人のためには車椅子用モノレールが設置されており、途中寝ながら星空を観察できる施設もあった。

(2)奥多摩水と緑のふれあい館
 奥多摩湖の小河内ダムに隣接して建設された奥多摩水と緑のふれあい館を視察した。この施設は水源の涵養のため、いかに森が重要な役割を果たしているかを示す展示がされている。子供たちが遊びながらそのことを学べるような工夫がされていていた。

(3)おくたま海沢ふれあい農園

 奥沢海沢ふれあい農園を視察し、実際に居住している人から話を聞いた。この施設は隣接する老人ホーム、障がい者施設と連携がうまく図られている。居住者は、障がい者施設の入所者の栽培するシイタケを購入したりしていた。また、農園内にあるフレンチレストランでは、障がい者が客のサーブをしたりして社会復帰の場としても活用されていた。研修参加者ここで食事をした。また、園内のゆず園でゆず摘み取りの体験もした。


中国・四国ブロック会議

 中国・四国ブロック会議が、11月11日(金)、愛媛県松山市愛媛県水産会館ににおいて、中国・四国ブロックの県、農林水産省、中国四国農政局及び全国山村振興連盟から担当者が参加して開催された。
 会議は、愛媛県農政課 元岡俊郎 主幹の司会で進められれ、最初に、主催者である愛媛県農林水産部農政企画局農政課 俊野忠彦 課長から挨拶があった。

(1)平成29年度概算要求の概要等について
  農林水産省農村政策部地域振興課 松村一久 調査係長から、平成29年度山村振興関連予算概算要求のうち、特に、「山村活性化支援交付金」、「中山間地域等直接支払交付金」、「農山漁村振興交付金」、「鳥獣被害防止対策の推進」、「荒廃農地等利活用促進交付金」、「次世代林業基盤づくり交付金」、「森林整備地域活動支援交付金等」、「森林・山村多面的機能発揮対策」、「振興山村における工業用機械等の割増償却」について要求の内容等について説明がなされた。また、平成28年度第2次補正予算のうち、「中山間地域所得向上支援対策」及び「鳥獣被害防止対策の推進」について説明がなされた。

(2)全国山村振興連盟の活動状況について
 全国山村振興連盟 米田博正 参与から、山村振興関連施策・予算に関する要望活動、山村振興連盟が行っている業務について説明がなされた。

(3)地域活動の事例紹介
 「遊子川地域活性化プロジェクトチームの活動について」、愛媛県西予市遊子川公民館の久保田 学 主事及び企業組合 遊子川ザ・リコピンズの辻本京子 代表から説明があった。
 西予市城川町遊子川は愛媛県南予北部に位置し、東部は高知県梼原町と四国山地の分水嶺をもって接している。標高100m〜1,100mと急峻な地形。基幹産業は農林業で、トマト、ピーマン、ししとう等様々な作付けが行われている。高齢化率は50%を超えている。
 平成22年に遊子川地域活性化プロジェクトチーム(会員:全住民、年会費:1世帯当り1,000円)を設立し、アンケート調査結果に基づき、集落づくり計画書を作り、体制を整備して、持続可能で発展的な地域づくりを目指して様々な活動を行っている。
 特産品開発事業を、平成23年からを開始し、これまで「リコピンズ(トマト酢)」、「トマトユズポン」、「こどもケチャップ」などを開発し製造している。また、農家レストラン「食堂ゆすかわ」を毎週水曜日及び毎月第4日曜日に開業している(あらかじめまとまった員数で申し込みがあれば開業する)。さらにオープンカフェを毎日営業している。平成28年4月企業組合 遊子川ザ・リコピンズが設立され、これらの事業を担っている。会員数20名(内トマト農家7名)、代表:辻本京子(平成13年に奈良県からIターン)
 遊子川においては、このほか、木工所を整備し地域木材の有効活用を進め、地域PR映画「食堂ゆすかわ(上映80分)」を製作し、希望に応じて上映会を開催するなど、様々な活動を行ってきている。
 これらの活動により、交流人口の拡大(平成26年度約3,000人)、地域経済の活性化・生産者の収益向上、自主財源の確保、地域コミュニティの活性化などが進んでいる。

(4)協議事項
 次期開催県は鳥取県と決定された。

(5)意見交換等
 島根県からテーマとして提出された「農山漁村振興交付金に係る活用実績と今後の予定」について、農林水産省地域振興課の松村調査係長及び中国四国農政局農村計画課の大掛山村振興係長から「山村活性化支援交付金の実施地区」、「農山漁村振興交付金(山村活性化対策)、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金・農山漁村振興交付金(農山漁村活性化整備対策)の執行状況」等について資料に基づき説明があった。



北海道・東北ブロック会議

 北海道・東北ブロック会議が、11月24日(木)〜25日(金)、秋田県秋田市秋田県庁第二庁舎会議室において、北海道・東北ブロックの県、農林水産省、東北農政局及び全国山村振興連盟から担当者が参加して開催された。
 秋田県農林水産部農山村振興課の 柴橋和彰 主幹から開会挨拶の後、最初に主催者である伊藤 真人農山村振興課長から挨拶があり、出席者の自己紹介が行われた。
 議事は、伊藤課長の司会により進められ、内容は次のとおりとなっている。

(1)山村振興に係る中央情勢等について
 農林水産省農村振興局地域振興課 松山茂生 機能評価係長から平成29年度山村振興関連予算要求について、主として、山村活性化支援交付金、中山間地域等直接支払制度、中山間地域所得向上支援事業、鳥獣被害防止総合対策交付金、荒廃農地等利活用促進交付金、次世代林業基盤づくり交付金、森林整備地域活動支援交付金、森林・山村多面的機能発揮対策、山村税制特例、山村振興にかかる制度資金、山村税制特例等について説明がなされた。特に山村税制特例については、その活用について積極的対応していただくよう要請がなされた。

(2)全国山村振興連盟の活動状況等について
 全国山村振興連盟 米田博正 参与から、山村振興関連施策・予算に関する要望活動、山村振興連盟が行っている業務について説明がなされた。

(3)各道県の山村振興対策の取り組み状況等について

【青森県】
 @ 海外からのグリーン・ツーリズム客を県内に農山漁村に呼び込むことが重要であ
  ると考え、東北観光復興対策交付金を活用して「青森ならではのインバウンド向けグ
  リーン・ツーリズム確立事業」に取り組んでる。本年度は、ターゲットとする国の客層
  や志向などのマーケッティング調査を実施して、外国人旅行者のニーズを適確に把
  握することとしている。
 A 中津軽郡西目屋村において、平成27年度から山村活性化支援交付金を活用し
  て薪の域内循環利用システムの構築に取り組んでいる。

【山形県】
 @ 「中山間地域等における農林業振興と農山村活性化プロジェクト戦略会議(県、顧
  問、ケーススタディ関係市町村で構成)」を設置し、市町村や地域が主体となった県
  内各地域においてケーススタディ(事例調査)を実施し、その結果を検証・評価しなが
  ら、新たな成功事例を生み出される仕組みを検討・構築していくこととしている。平成
  27年度には16地区をケーススタディ実施地区に選定した。
 A 県立農業大学を平成28年4月から「山形県立農林大学校」に改称し、「林業経営
  学科」を開講し、オール山形で林業の振興と中山間地域の活性化を進める「森林(モ
  リ)ノミクス」を支える人材を育成していくこととしている。

【福島県】
 @ 平成25年3月に改定した過疎・中山間地域振興戦略『里・山いきいき戦略』に基
  づき、「地域力の育成」、「働く場と収入の確保」、「生活基盤を作り」、「復興・再生」に
  向けた施策」に取り組んでいる。
 A 元気な農村創生企業連携モデル事業(平成27年度〜29年度)により、農村 と企業
  が抱える様々な問題を農山村を舞台に双方が持つ資源を活用して解決できる
  WinWinの関係の構築を支援している。
 B 中山間ふるさと水と土保全基金事業により、ふるさと水と土指導員活動支援事業、
  田んぼの学校、土地改良施設等12事業に取り組んでいる。

【秋田県】
 @ 「第2期ふるさと秋田農林水産ビジョン」を平成26年7月に策定し、「水田の畑地化
  や地域特産物等の導入による中山間地域対策」を重点施策の一つとしている。
 A 「元気な中山間農業応援事業」により、経営規模が小さくも一定の所得確保ができ
  るよう、地域資源活用プラン策定、水田畑地化整備、資源を活かす生産体制整備、
  6次産業化モデル、売れる地域特産物づくり推進の事業を支援している。
 B「中山間ふるさと秋田づくり総合支援事業」により、交流人口の増による地域活性化
  の支援、多様な地域資源を活用し体験メニュー開発、実践団体のネットワークづくり、
  人材の育成を行っている。
 C「秋田の里地里山を守り継ぐプロジェクト(企業版ふるさと納税活用事業)」により、守
  りたい秋田の里地里山50」認定地区について、県内外の企業や大学等と協働で行
  う里地里山の保全活動等に総合的に支援している。
 D 「ウエルカム秋田!移住従業応援事業(地方創生推進交付金活用)」により、
  移住後の生活スタイルとして、農家民宿等の開業を支援している。

(4)質疑、意見交換
出席者から農林水産省及び各県からの説明に対して、質疑応答があった。

(5)その他
 来年度の幹事県を山形県と決定した。

 翌日は次の箇所で現地研修を行った。

〇 株式会社 上新城ノーザンビレッジ
 秋田市上新城地区は、市内から車で30分程度で行ける自然豊かな農村であるが、平成23年の地元上新城中学校の廃校を期に、これを活用して地元を盛り上げていこういうとで、秋田市の支援を受けて、有志及び地元の人達により平成25年3月に「ハピネッツヴィレッジ協議会」が設立され、「ハピネッツヴィレッジ構想」が作られた。 この構想は、農業及び2次・3次産業を中心として地域活性化を推進しようというもので、この会社は、これを担うものとして平成26年1月設立された。資本金300万円で、出資者は地元4者、プロバスケットチーム「秋田ノーザンハピネッツ」関係5者となっている。

平成28年度上期では次のような取組みを行っている。
取組みに際しては、地元農家等連携している。

○ 農業事業
 旧上新城中学校のグランドのブルーベリー管理、無農薬露地栽培で野菜栽培を  行い、地元学校給食、直売、そばイベントに供した。

○ 六次化事業
 ・菓子製造業:猿田彦珈琲のOEM商品であるグラノーラの製造
 ・そばイベント事業:体験付きのそば定食の提供を日付限定予約制で開催
  11月26日(土)、27日(日)に「廃校で新そばを楽しむ」イベントが予定されていた。
  その前日、イベントの名人コース(石臼挽きとそば打ち体験)と同内容の体験を行い、
  地元の野菜や山菜を使用した天ぷら付きそば定食を賞味した。
 ・いぶりがっこ製造事業:秋田大学生の農業体験企画として実施したものを拡大
 なお、平成26年10月に六次産業化の認定法人となっている。

○ 農業プロデュース事業
 新米農家の新米フェス2016(新米の食べ比べが出来る企画)
 西明寺栗の販売:仙北市で栽培されている西明寺栗を買い取り、都内で試験販売
○ 首都圏より10名の農泊体験を受け入れ、首都圏ターゲットの分析を行う。
○ 蕗の甘露煮の生産・販売
 将来的には、地域資源を活用した農産品の加工、農家レストラン(カフェ)などの運営、
 農業・スポーツ体験による都市農村交流、ハピネッツ選手(プロバスケット)と市民、地域
 住民の交流などに取り組んでいくことが構想されている。






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