御挨拶



全国山村振興連盟
会長  大河原 太一郎

明けましておめでとうございます。
山村の皆様には、ますますおすこやかに平成10年の新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。 会員の皆様方には、昨今の山村をめぐる厳しい情勢の中にあって明日の輝かしい山村の実現に向かってたゆまぬ努力と着実な活動を展開されておられますことに対し、心から深く敬意を表する次第であります。 さて、昨今は、山村にとっても多難な年でありました。財政金融問題をはじめ長引く景気の低迷は、農山漁村地域にも多大の影響を及ぼしていることは皆様御承知のとおりであります。 特に山村では、依然として若者を中心とした人口の流出や高齢化の進行によって地域の活性化が失われ、このまま推移すれば山村集落の崩壊をもたらし遂には山村社会の維持そのものが困難になることが懸念されております。 このようなときに政府は、平成11年度から21世紀に向けた新たな山村振興対策を実施すべく国土庁をはじめ関係方面で検討がなされております。 わが連盟と致しましてもこのときに当たり、山村首長の意見を集約し、山村の環境を保全しつつ山村社会を維持存続するため、次期対策の一環として高齢化、過疎化、担い手不足といった人に関する問題を中心に直接所得補償の問題、山村住民の年金の問題、少子化対策の問題、そして山村自治体の財源問題等具体的な対策を国土審議会等の場を通じ緊急に提言しているところであります。 今日、山村社会をとりまく状況が極めて厳しい中にあって森林山村に期待される公益的機能をはじめ、広汎な役割を十分に果たすためには、山村振興のための諸対策がより充実した形で強力に実施される必要があります。 平成10年度の予算編成に際しては、財政構造の集中改革期間という厳しい情勢の下で、各省庁がそれぞれ山村振興のために必要な予算を組んでいただいていることは感謝に堪えません。また、「森林・山村対策」の継続実施とともに、新たに国土保全対策について地方財政措置が講じられますことは国土の保全や豊かな山村づくりの推進に大きく貢献するものと期待するものであります。 私は、今こそ山村振興のため会員各位が一丸となって努力してまいることが肝要であると思うわけであります。そして、若者に魅力ある農林業をはじめとする産業の確立と21世紀に向けた活力ある山村の実現をめざして、国民合意の政策を推進することが一層重要であると考えるのであります。 年頭に当たり、所懐の一端を申し述べるとともに全国の山村の御発展と会員皆様方の一層の御健勝を心よりお祈り申し上げ私の御挨拶と致します。