全国山村振興連盟 会長 保利耕輔

新年あけましておめでとうございます。
 会員の皆様方には、ご健勝で新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 さて、今年から来年にかけては山村地域の今後のあり方を方向づける重要な時期であり、当連盟とし ても総力を挙げて諸課題に取り組んでまいりたいと 存じます。
 まず、平成17年3月末に期限の到来する山村振興法の延長であります。
 昭和40年に議員立法により山村振興法が10年の時限立法として制定され、これまで3度の延長がなされました。この法律は、国土・環境の保全等国家・国民にとって重要な役割を果たしている山村地域を振興しようとするものであり、この法律に基づき山村地域の産業、生活、教育、医療、福祉等広汎な分野においてその水準の向上を図るための国の政策が充実・強化され、山村地域の活性化・山村地域の役割の発揮に一定の成果をもたらしました。
 山村地域においては、国民が安心・安全・ゆとりのある生活を実現するために必要不可欠な環境、資源、文化・伝統等が住民の営々とした努力により守り育てられてきましたが、森林の地球温暖化防止への貢献をはじめとして山村地域の果たす役割は再評価されるとともに期待は一層高まっています。このため、山村地域の役割とその重要性をさらに一層明確にするとともに、山村振興施策の充実が図られるよう、山村振興法の延長とその内容の充実を実現していく必要があります。
 次に、山村振興のための重要な施策である「中山間地域等直接支払交付金制度」の継続実施と森林整備等に対する財源の確保であります。平成12年度から5ヵ年間の予定で実施されている直接支払交付金制度の今後の取り扱いについて政府において検討が行われますが、その継続実施と内容の改善を実現していく必要があります。
 温室効果ガス吸収源として森林の整備等を推進していくことが国家的な課題となっていますが、その財源確保が大きな課題であります。森林の整備と山村地域の活性化は表裏一体であり、温暖化対策税制の検討・制度化とも関連してこの問題に取り組んでいく必要があります。
 さらに、三位一体の改革、さらなる市町村合併の推進への対応であります。これらが山村地域にどのような影響をもたらすか危惧されるところであり、昨年12月の臨時総会で「山村自治体の自立に関する特別要望」を決定し、要望活動を行ったところでありますが、すべての市町村を基礎自治体と位置づけること、地方交付税制度を堅持すること等を確保する必要があります。これに関連して、山村自治体に対する新たな財政措置・税制措置を制度化していただく必要があります。
 なお、このような課題に取り組み、成果をあげるためには、当連盟の組織力の維持強化を図っていく必要があります。今回の市町村合併では、会員の約半数が合併に参加する見込みですが、市町村会員・都道府県賛助会員の皆さんにおかれては、引き続き当連盟の会員・賛助会員として山村振興施策の充実強化のために力を結集して取り組んでいただきたいと存じます。
 以上念頭にあたり所懐の一端を申し上げましたが、全国の山村地域のご発展と会員の皆様方の一層のご健勝を心からお祈り申し上げ私の新年のご挨拶とします。

   
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