全国山村振興連盟

   会長代行  二 田 孝 治


 新年あけましておめでとうございます。
 会員の皆様方には、ご健勝で新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
 私は、「山村無くして、日本の国土形成はないだろう」と常々申し上げております。
 山村で緑豊かな国土を守り育てることに一生懸命ご努力をされている皆様方に対し、心から敬意を表し感謝申し上げます。
 私は、昨年9月会長代行に就任しまして、これまで以上に会員の皆様と一丸となって山村地域の振興に努力する所存であります。
 皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い致します。
 「日本のふるさと」は、緑豊かな農山村であることに誰もが異論のないところであり、「日本の原風景」と言っても過言ではないと思います。
 その「日本のふるさと」を守っている人達に思いをはせる日本人は、どれだけいるだろうか。特に、都会の人達は世界に向けている熱い視線に比べて、国土の約5割、森林の約6割を占めている山村へは冷ややかな視線が感じられます。
 旅行やテレビ報道等で都会の人達も、緑豊かな山、きれいな水、美しくて広い住空間、住人の少なさや高齢者の多さ等を見ることにより、山村の一面を知る機会は多くなったと思います。しかし、都会とは異なる別世界と思っているのではないかと思うことがあります。山村の人達は人情に厚く、厳しい自然にも慣れていても、仙人ではなく、現代社会に生きている人間であります。
 そのため、山村で生活していく手立てが必要であり、現代的な快適な生活を営むための環境整備が必要なことは当然であります。
 我が国の国土形成にとりまして大切な山村とそこに住む人達は、日本人として現代社会を一緒に生きている人間同士、お互いを思いやる精神、日本人として大切にされるべき山村の人達について、良い面、人情の豊かさを国民感情に訴えていく必要があります。
 国際化、効率化のみが追求される昨今、山村地域は経済的に必ずしも有利な立場にないことから財政力が大変弱い状態にあります。
 しかし、古代に栄えた都市が周辺の砂漠化により衰退滅亡した歴史を思い起すまでもなく、金額換算や数値化できない山村の緑豊かな山、きれいな水、美しい景観等を保守、維持できなければ、今の都市文明の命脈も長くはないと思います。
 都市の背景には、人間生活を営むため必要な、きれいな空気、水、食糧等が常時供給される必要があり、これらが、いつでも海外から効率的に供給できるわけがないことを知るべきです。そして、このために必要な財政支援を行うことであります。
 私は、自由民主党の山村振興委員長も務めており、昨年末には山村振興委員会を4回ほど開催し、その都度テーマを決めて関係省庁の担当者、国会議員ともに熱心に山村振興策について議論を致しました。
 会員の方にも何回か出席していただき、山村地域の生の声を直接、関係省庁の担当者、国会議員の先生方に聞いていただき、山村の実情を知って貰い、山村振興施策に反映していくには大変有意義なことでありました。今後も、このような機会に、会員の声をお聞かせ願いたいと思っております。
 年頭に当たり、所懐の一端を申し述べるとともに、全国の山村地域のご発展と会員の皆様方の一層のご健勝を心からお祈り申し上げ私の新年のご挨拶と致します。

   
   
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