農林漁業有害鳥獣対策議員連盟総会が6月5日(金)12時から自民党本部706号室において、「鳥獣被害防止特措法による事業の実施状況について」を議題として開催され、農林水産省から「鳥獣被害対策の現状と今後の対応について」説明が行われた。その概要は、次のとおりとなっている。


「鳥獣被害対策の現状と今後の対応について」

【1 鳥獣被害防止特措法に基づく取組】

鳥獣被害防止特措法の成立後、これまで合計245回に及ぶ現地説明会を開催するなど、市町村に対し法及び事業の内容を周知(延べ参加人数11,000人以上)。

その結果、見込みを大幅に上回る693市町村において被害防止計画を作成。

平成21年度中に計画を作成する予定の220市町村を加えると、今年度中に、全市町村の半数を超える913市町村で計画が作成される見込み。

被害防止計画を作成した市町村のうち、80市町村において、鳥獣被害防止特措法に基づき、有害鳥獣の捕獲許可権限が移譲されており、地域の実情に応じた機動的な捕獲が可能となっている。

また、27市町村において、法に基づく鳥獣被害対策実施隊が設置されており、鳥獣被害防止特措法による「狩猟税が1/2に軽減される」、「隊員について公務災害が適用される」というメリットを生かして、被害対策の取組が進められている。 21年度中に鳥獣被害対策実施隊を設置する予定の53市町村を加えると、今年度中に80市町村において鳥獣被害対策実施隊が設置される見込み。

【2 鳥獣被害防止総合対策事業の実施状況】

鳥獣被害防止総合対策事業については、平成21年度当初予算において、前年度と同額の28億円を確保。

全国各地で被害防止計画の作成が進んだことから、今年度へ1次募集を実施した段階で、前年度(※募集を3回実施)を大きく上回る応募があったところ。

ソフト事業については、前年度と比較して約1.5倍の431市町村、ハード事業については、前年度と比較して約2.2倍の167市町村から応募があったところ。

ソフト事業については1次募集で予算額を上回る応募があったため、緊急経済対策(補正予算)において、事業実施地区の拡充(300地区→400地区)等の関連予算として4億円を計上。併せて、事業メニューに大規模緩衝帯の整備等を追加。

【3 今後の対応】
(被害防止計画の作成の推進)

平成20年11月に、被害防止計画を作成した市町村に対して行ったアンケート調査では、回答のあった市町村のうち92%が、

@

特別交付税の拡充措置(5割→8割)が適用される。

A

鳥獣被害防止総合対策事業が活用できる。

B

地域において、今後の被害防止対策について検討する良い機会になった
などの理由により、被害防止計画を作成することによって、被害防止対策を推進する上で効果があったと回答。

しかしながら、地域によって取組が進んでいない都道府県があるため、今後、そのような都道府県を中心として、本省の担当官が直接、市町村に出向き、市町村の担当者に法のメリット、事業の内容について周知を徹底。特に、緊急経済対策(補正予算)については、分かりやすいパンフレット等により、全国各地において周知を徹底。
(被害対策の人材確保)

今後、狩猟者の高齢化・減少が進むと見込まれることから、優良事例について普及啓発を図るとともに、狩猟税が1/2軽減されるなどメリットを周知することに等より、各市町村において鳥獣被害対策実施隊の組織化を推進。

【法に基づくフォローアップ】

今後、法に基づく取組を実効あるものとするためには、市町村が作成する被害防止計画についてフォローアップを実施し、被害対策における課題を把握することが重要。

このため、被害防止計画を作成した市町村について、毎年度、取組状況及び被害の推移を把握し、被害対策における課題を把握するとともに、明らかとなった課題については、対策の改善を図る。

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