1.平成22年度予算編成の経過
@ 麻生内閣における経過
 「経済財政改革の基本方針2009」(平成21年6月23日閣議決定。)及び「平成22年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針」(平成21年7月1日閣議了解。)に基づいて8月末までに関係省庁から財務省に対し平成22年度予算概算要求がなされた。

A 鳩山内閣発足後における経過
 8月30日に行われた衆議院議員選挙の結果、9月16日民主党など3党連立による鳩山内閣が発足し、9月29日に「平成22年度予算編成の方針について」が閣議決定され、「平成22 年度の予算編成に当たっては、ムダづかいや不要不急な事業を根絶すること等により、マニフェストの工程表に掲げられた主要な事項を実現していくため、 @現行の概算要求基準は廃止する。A マニフェスト(「三党連立政権合意書」を含む。)を踏まえた要求の提出は、10月15 日までに行うこととする。B マニフェストに従い、新規施策を実現するため、全ての予算を組み替え、新たな財源を生み出す。これにより、財政規律を守り、国債マーケットの信認を確保していく。C 各大臣は、既存予算についてゼロベースで厳しく優先順位を見直し、できる限り要求段階から積極的な減額を行うこととする。」こととなった。
 これを踏まえ、10月15日までに関係省庁から改めて財務省に対し平成22年度予算概算要求が行われた。
 また、「国民的な観点から、国の予算、制度、その他国の行政全般の在り方を刷新するとともに、国、地方公共団体及び民間の役割の在り方の見直しを行う」ことを任務とする行政刷新会議が設置され(平成21年9月18日閣議決定。)、その下に設けられた3つのグループにより事業仕分けが行われ、概算要求の内いくつかの事項について廃止、縮減等の仕分けが行われた。
 12月15日には「予算編成の基本方針」が閣議決定された。
この中には、次のようなことが盛り込まれた。
1. 経済社会の現状(経済社会の構造や重視すべき価値を変え、国民生活に安心と活力 をもたらす第一歩を踏み出す。)
2. 予算編成の基本理念(コンクリートから人へ、新しい公共、未来への責任、地域主義、 経済成長と財政規律の両立)
3. 重点分野(子育て、雇用、環境、科学技術、マニフェストの責任ある実施)
4. 新たな成長戦略の策定(年内に示す)
5. 予算編成過程の刷新(事業仕分けの反映、入るを量りて出ずるを制す、予算編成改革) 

 以上のような経過を経て、平成22年度予算政府案は、平成21年12月25日に閣議決定された。

 平成22年度の政府予算案は、一般会計総額92兆2,992億円(前年度比3兆7,512億円増)、うち、一般歳出53兆4,542億円(前年度比1兆7,233億円増)、地方交付税等17兆4,777億円(前年度比9,044億円増)、国債費20兆6,491億円(前年度比4,053億円増)となっている。
 また、平成22年度の地方財政計画の規模は、総額82兆1,200億円程度(前年度比△4,300億円程度)、地方交付税は16兆8,935億円(前年度比1兆733億円増)となっている。
 また、平成22年度税制改正については、政府の税制調査会における審議を経て、平成21年12月22日に「平成22年度税制改正大綱」が閣議決定された。
 この中で、「地球温暖化対策のための税については、平成23年度実施に向けて成案を得るべく更に検討を進める。」とされた。

2.全国山村振興連盟の取組
 全国山村振興連盟としては、平成22年度の予算編成及び税制改正に向けて、7月の理事会及び11月の通常総会の際に要望事項を決定し、国会及び関係省庁に対し要望活動を行った。
 これとは別に、平成22年度税制改正については、「全国森林環境税の創設」及び「環境税の創設と税収の森林整備、山村活性化への充当」の実現に向けて、関係省(農林水産省、環境省及び総務省)に対し所定の様式による要望書を提出した。

3.自由民主党山村振興委員会の取組
 自由民主党山村振興委員会(委員長:中谷元衆議院議員)においては、平成21年11月19日から12月24日にかけて、山村振興を図るための重要課題について、関係省庁からの取組状況の説明、当連盟の市町村長からの要望等を下に審議を行い、その結果をとりまとめて、12月24日「平成22年度山村振興施策の拡充・強化についての申し入れ」を関係省庁に対し行った。

4.平成22年度山村振興関連関係省庁予算概算の決定

平成22年度山村振興関連関係省庁予算概算決定の概要は次のとおりとなっている。

【平成22年度山村振興関連関係省庁予算概算決定の概要】
・・・・・・・・・・注1.詳細は別表のとおり。
・・・・・・・・・・・注2.予算額は、振興山村分として明確な区分ができない
・・・・・・・・・・・・・・ため、全国分が一括計上されている。

【農林水産省(非公共)】
1. 中山間地域等直接支払交付金 264.74億円(112.9%)
2. 子ども農山漁村交流プロジェクト対策交付金 3.88億円 ( 60.6%)
3. 農山漁村活性化プロジェクト支援交付金 245.91億円( 70.4%)
4. 広域連携共生・対流等対策交付金 6.53億円(102.3%)
5. 耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(拡充) 所要額 140.50億円
6. 鳥獣被害防止総合対策交付金 22.78億円( 81.4%)
7. 強い農業づくり交付金 143.85億円 ( 58.9%)
8. 未来を切り拓く6次産業創出総合対策
農商工等連携支援(新規) 7.70億円 (皆 増)
農商工等連携促進施設整備支援(新規) 7.78億円 (皆 増)
9. 振興山村・過疎地域経営改善資金(融資枠) 10.00億円 (100.0%)
10. 就農支援資金 9.15億円 ( 59.0%)

【農林水産省(公共)】
1. 農業農村整備事業 2,129.39億円(36.9%)
2. 農山漁村地域整備交付金(新規) 1,500.00 億円 (皆 増)

【水産庁(非公共)】
1. 有害生物漁業被害防止総合対策事業(拡充) 19.12億円(214.8%)
2. 漁場環境・生物多様性保全総合対策事業(拡充) 11.39億円(177.3%)
3. 漁場漂流・漂着物対策促進事業(新規) 0.72億円( 皆 増)
4. 強い水産業づくり交付金 50.45億円( 65.7%)

【水産庁(公共)】
1. 水産基盤整備事業 822.3億円( 68.6%)
2. 農山漁村地域整備交付金(新規) 1,500.00億円(皆 増)

【林野庁(非公共)】
1. 森林・林業・木材産業づくり交付金(拡充) 70.85億円( 53.6%)
2. 森林整備地域活動支援交付金 所 要 額
71.20億円( 71.6%)
3. 社会的協働による山村再生対策構築事業(拡充) 2.90億円( 82.9%)
4. 山村再生総合対策(拡充) 1.77億円( 59.9%)
5. 森林総合利用推進事業(新規) 0.50億円( 皆 増)
6. リースによる高性能林業機械の導入促進対策(拡充) 1.20億円(171.4%)
7. 緑の雇用担い手対策事業 所 要 額
90.50億円( 93.4%)
8. 木質バイオマス利用加速化事業(新規) 6.22億円( 皆 増)
9. 特用林産物消費・流通総合支援対策事業(拡充) 0.71億円( 92.1%)

【林野庁(公共事業)】
1. 治山事業 688.33億円( 69.4%)
2. 森林整備事業 1,181.97億円
( 73.1%)
3. 農山漁村地域整備交付金(新規 1,500.00億円 ( 皆増)

【国土交通省】
1. 道路事業 ※1兆3,357.36億円
( 76%)
2. 治水事業等 ※ 6,398.69億円
( 77%)
3. 都市公園事業 ※ ―
4. 下水道事業 ※545.57億円 ( 9%)
5. 地域住宅交付金等 ※152.43億円 ( 7%)
6. 地域公共交通活性化・再生総合事業 40.20億円 ( 91%)
7. 地方の生活交通の確保 68.10億円 ( 90%)
8. 集落活性化推進事業 4.60億円 ( 100%)
※印のあるものは、この他に社会資本整備総合交付金(仮称)2兆2,000億円がある。

【総務省】
T 山村振興関係地方債計画額
1. 辺地及び過疎対策事業債 3,133.00億円(100.5%)

@

辺地対策事業債 433.00億円( 90.6%)

A

過疎対策事業債 2,700.00億円(102.4%)
2. 一般補助施設整備等事業(豪雪対策事業債) 37.00億円( 84.1%)
U 情報通信関連対策
1. 無線システム普及支援事業 187.72億円(118.8%)

@

携帯電話等エリア整備事業 65.82億円( 74.0%)

A

地上デジタル放送への完全移行のための送受信環境整備事業 121.90億円(176.7%)

【文部科学省】
1. 公立文教施設整備費 1,031.54億円( 98.2%)
2. へき地児童生徒援助費等補助金 9.96億円( 97.6%)
スクールバス・ボート等購入費 4.13億円(113.0%)
遠距離通学費 3.29億円( 83.6%)
寄宿舎居住費 0.77億円(107.3%)
高度へき地修学旅行費 1.16億円( 89.8%)
保健管理費 0.61億円(100.0%)
3. 豊かな体験活動推進事業 130.93億円の内数
4. 青少年体験活動総合プラン 1.38億円( 68.0%)

【文化庁】
1. 民俗文化財の保護 2.40億円(100.0%)
(1)調査費 0.30億円(100.0%)
(2)修理・防災 1.40億円(100.0%)
(3)伝承・活用等事業費 0.70億円(100.0%)
2. 無形文化財の伝承公開費 4.21億円(100.0%)
3. 文化財保存技術の保存伝承費 2.45億円(100.0%)
4. 子どものための優れた舞台芸術体験事業 49.75億円 (皆 増)
5. 天然記念物食害対策 2.22億円(100.0%)

【厚生労働省】
1. へき地保健医療対策費 38.19億円( 83.6%)
2. 医療施設等設備整備費 8.31億円( 90.0%)
3. 医療施設等施設整備費 4.51億円( 90.0%)
4. 保健衛生施設等施設整備費 12.29億円 (167.2%)
5. 社会福祉施設等施設整備費補助金 100.00億円( 99.8%)
6. 地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金 263.00億円( 68.0%)
7. 地域介護・福祉空間整備推進交付金 20.00億円(100.0%)
8. 次世代育成支援対策交付金 361.00億円( 93.0%)
9. 次世代育成支援対策施設整備交付金 50.33億円(100.0%)
10. 簡易水道等施設整備費等 171.70億円( 71.4%)
11. 林業就業支援事業 8.02億円 (268.1%)
12. 農林業等就職促進支援事業 3.22億円 (918.4%)
13. 農業雇用改善推進事業 0.71億円 ( 皆 増)

【経済産業省】
1. 地域企業立地促進等共用施設整備費補助金 13.76億円( 72.0%)
2. 地域新事業創出発展基盤促進事業費補助金 2.84億円( 67.6%)
3. 地域企業立地促進等事業費補助金 21.88億円の内数
4. 小規模事業者新事業全国展開支援事業 24.40億円( 99.0%)
5. 地域資源活用新事業全国展開支援事業 14.91億円( 55.1%)
6. 「農商工連携」の促進 137.37億円( 88.5%)

【環境省】
1. 自然公園等事業 107.18億円( 97.0%)
2. 国立公園等民間活用特定自然環境保全活動(グリーンワーカー)事業費 2.70億円( 100.0%)
3. 国立公園における大型獣との共生推進費 0.65億円( 126.3%)
4. 特定鳥獣等保護管理実態調査等 1.40億円( 95.2%)
5. 国指定鳥獣保護区における保全事業 107.18億円の内数
6. 特定哺乳類生息状況調査 2.70億円の内数
7. 地域生物多様性保全活動支援事業 2.42億円の内数
8. 水環境保全事業(水循環計画策定等調査費等) 0.50億円( 69.3%)
9. 浄化槽整備事業 (汚水処理施設整備交付金を除く) 116.88億円の内数
10. 廃棄物処理施設整備事業 474.46億円( 80.7%)

【内閣府】
1. 地域再生支援利子補給金

0.73億円の内数

2. 地域再生基盤強化交付金

1,033.99億円の内数

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