全国山村振興連盟の平成22年度通常総会は、12月2日(木)午前10時30分から千代田区隼町のグランドアーク半蔵門3階の華において、田名部農林水大臣政務官をはじめ衆参国会議員、政府関係者、友好団体等の来賓多数の出席のもとに連盟会員、支部事務局員など400余名が出席して盛大に行われた。
 会場正面には、「山村振興関連施策の一層の充実・強化を図ること」、「地方交付税制度を強化し、所要額を確保すること」、「環境税を創設し、森林整備等に充当すること」、「山村地域に壊滅的打撃を与えるTPPには、参加しないこと」のスローガンが掲げられた。
 総会は、最初に尾ア光雄副会長(兵庫県市川町長)が「只今から、平成22年度全国山村振興連盟通常総会を開会致します。さて、山村地域は、国民生活にとって重要な役割を果たしており、都市を含む我が国全体の発展を図るためには、山村地域の振興が不可欠であります。この総会において、山村振興施策の充実強化を図るよう、私どもの意思を結集し、政府並びに国会に対して訴えてまいりたいと存じます。本総会が所期の目的を達成できますよう、ご参集の皆様の絶大な協力をお願い致します。」との開会の辞を述べた。
 次に、中谷 元 会長が開会の挨拶を行い、御来賓の田名部匡代 農林水産大臣政務官、宮腰光寛 自由民主党政務調査会農林部会長、藤原忠彦 全国町村会長(重森計己常任理事代読)からそれぞれ祝辞が述べられた。
 続いて、出席された国会議員、政府関係者、友好団体の来賓紹介が行われた。
 次に、長野県根羽村の小木曽亮弌村長から「地域資源を活かした村づくり」、熊本県芦北町の竹ア一成町長から、「芦北町における取組」と題した事例報告が行われた。
 なお、報告の内容については、平成23年1月1日号の山村振興情報に掲載します。

 脇本哲也会長代行(北海道知内町長)が議長となって議事に入り、次の議案が審議された。
○ 第1号議案「平成23年度山村振興関連予算・施策の要望(案)に関する件」
 川上博志事務局長から説明を行い、原案どおり可決された。
○ 第2号議案「決議(案)」
 岩ア憲郎 副会長(高知県大豊町長)から提案され、原案どおり可決された。
  以上で議事を終了した。

 時岡 忍副会長(福井県おおい町長)が「本日決定された、我々の要望を実現するために強力に運動を展開してまいります」との閉会の辞を述べ、同副会長の発声により万歳を三唱し、総会を終了した。

 総会終了後、可決された要望事項について、連盟の町村長副会長が関係省庁及び国会議員に対し、各支部では地元選出の国会議員等に対しそれぞれ要請活動を行った。
 当日の会長挨拶、来賓祝辞、可決された要望書、決議等は以下のとおりとなっている。
 
【中谷 元 会長挨拶】
 このたび、全国山村振興連盟の会長に若林正俊先生の後を うけ就任致しました中谷 元でございます。お見かけどおり の若輩ものでございますが、どうぞよろしくお願い申し上げ ます。
 本日は、平成22年度の通常総会の開催ということで、各地から会員の皆様多数お越し頂きまして、また、来賓として、公務ご多端な中、以前農林水産大臣をされていました田名部大 臣のお嬢さんであります田名部農林産水産大臣政務官、そし て与野党の国会議員、関係省庁の方々など多数お越しいただきまして誠にありがとうございます。
 今、日本の山村の現状は、高齢化・過疎化が進み、人口がどんどんどんどん流出をしておりまして、それに歯止めがかかっておりません。今こそ、国策を転換しまして山村対策に力を入れるべきであると私は思っております。
 皆さん、日本て一体何だとお考えでしょうか。それぞれ国家感、日本感がおありだと思いますが、私はふるさとを大切にしていくことではないかと信じております。つまり、日本人の世界からみて誇るべき点は、真心があり、そして助け合いの気持ち、和の心があることであります。一般的には、大和魂とか万葉の心とか申しますが、世界の中から日本って大変すばらしい国だと言われるのは、こういう精神的なものでございます。こういう精神の源は日本のふるさと、中山間、地方に根付いております。つまり、自然と共生をし、そして自然とともに日本の文化を創ってきた日本人の価値観、ものの考え方、それは今、ふるさとに根付いておりまして、ボランティア活動ではありませんけれども、金銭ではなくて自分達はこの地域を守っていかなくてはいけないんだとそういう精神こそ日本を発展させ再生させる原動力でございますので、私はふるさと、中山間を大切にするというのが基本だと考えています。
 そういう意味におきまして、この全国山村振興連盟は、全国の山村地域を支えておられる市町村長の方々、我々国会議員が会員の組織でありまして、力を合わせまして、例えば、交付税の問題や、農林水産業の振興、道路や通信インフラの整備、福祉の充実など、そのことの必要性を国民の皆さんに理解をしていただく、ますます厳しくなっておりますが、そのための予算を獲得していくことが目的でございますので、お互いこの目標をしっかり掲げ、その使命の認識を共にしながらこれから力強く行動してまいりたいと思いますので、なにとぞよろしく申し上げまして開会のご挨拶とさせていただきます。

【田名部匡代 農林水産大臣政務官挨拶】
 本日ここに、中谷会長とともに全国各地からこうして沢山 の皆様がお集まりになられまして全国山村振興連盟平成22 年度通常総会が開催されますことを心からお慶びを申し上げ ますとともに、一言御挨拶をさせていただきたいと思います。
まず、はじめに、御参集の全国約670の市町村長の皆様におかれましては、日頃より農林水産行政にも御理解をいただきながら、地域の発展のためにお力を尽くされておられますことをあらためて心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 さて、我が国の山村は、国土面積の約5割を占め、国民生活に欠かすことのできない食料や木材の供給をはじめとして、国土や自然環境の保全、水源のかん養、伝統文化の保存など、多面的な機能を発揮しており、私たち国民の暮らしにおいて、重要な役割を果たしておりますことは申し上げるまでもありません。
 しかしながら、過疎化、高齢化の進行のほか、日常生活に必要な医療、交通等の確保が不十分な地域や、集落の維持が困難になっている地域もみられるなど、山村を取り巻く環境は大変厳しい状況にあります。
 このような状況を克服し、山村の豊かさと活力を取り戻していくため、農林水産省としましては、攻撃型の農林水産行政を推進していきたいと考えております。
 その骨格である戸別所得補償制度につきましては、平成23年度からその本格実施に向け、対象を麦、大豆等の畑作物にも拡大することとしております。
 平地との農業生産条件の不利を補正する中山間地域等直接支払制度につきましては、高齢化に配慮した取り組みやすい制度に見直し、今年度から第3期対策として実施しており、中山間地域等の農家の皆様が農業生産活動を継続できるよう、制度の充実を図りつつ引き続き推進してまいりたいと考えています。
 鳥獣被害についてでありますが、今年も大変多くの鳥獣被害がすでに報告されておりますが、農家の営農意欲を失わせるとともに、耕作放棄地の増加にもつながるなど、山村にとって大変深刻な問題であると認識しており、平成23年度予算において緊急対策を要求するなど、安心して農業に取り組んでいただけるような環境づくりを進めてまいります。
 さらに、農山漁村の6次産業化を通じ、創意工夫により所得の向上・地域の活性化を図る取組への支援を推進していく所存です。
 また、山村地域の大半を占める森林については、戦後植林した人工林の多くが利用可能な段階を迎えつつあり、二酸化炭素の排出削減に貢献する木材の利用を通じて低炭素社会の構築にも大きく寄与することが期待されます。このため、「森林・林業再生プラン」に沿って、森林施業の集約化、路網整備、人材の育成、国産材利用の推進などの取組を着実に実施し、山村における主要な産業である林業・木材産業の再生を図り、山村の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 こうした観点から、集約化して計画的な森林整備を行う者を対象に、搬出間伐や森林作業道の開設等を支援する「森林管理・環境保全直接支払制度」を平成23年度予算要求に盛り込んでおります。
 以上のような山村地域の振興対策につきましては、現在平成23年度予算要求の大詰めを迎えており、予算確保に全力を上げるとともに、政策の実現に向け、総合的かつ計画的に取り組んでまいりますので、是非とも御参集の皆様方の御協力と御理解をお願い申し上げたいと思います。
 最後に、先程中谷会長がおっしゃておられました日本人が持つ心、和の心、そして大和魂、一人一人がそんな思いを持ちながら、山村地域のますますの発展と、そして皆様方とともに健康に気をつけながらこの日本を元気にするために共に力を合わせて頑張ってまいりたいと考えておりますので、どうぞ皆様方もますます御活躍下されますことを心からご祈念してご挨拶にかえさせていただきます。


【宮腰光寛 自由民主党政務調査会農林部会長挨拶】
 皆さんこんにちは。このたび、本連盟の副会長を拝命しました自民党農林部会長の宮腰でございます。
 全国山村振興連盟の皆さん方には中谷会長を中心にされま してこれまでずっと長きにわたり、日本の大切な財産である 山村地域の振興発展のためにご尽力いただいていますことに 心から敬意を表したいと存じます。
 私共は、日本の山村や離島に人が住めなくなったら日本の 国は日本でなくなるという思いでこれまで取り組んでまいり ました。
 中山間地域の直接支払いの仕組みを日本で初めて平成11年に導入致しました。地元、地域から大きな評価をいただいております。また、平場でも、農地・水・環境保全向上対策というかたちで直接支払いの仕組みを導入致しました。
 我々は、先の通常国会において日本型直接支払いを農業・農村あるいは山・山村、漁業・漁村、これが果たしている多面的機能、洪水調節、水源かん養、あるいは地域の伝統文化の維持、そして集落機能の維持、そういうものを評価して、日本型直接支払いを行うという法案を提出しました。法律の裏付けをもって、直接支払いの仕組みを拡充していくという法案を提出させていただきました。地域政策としてしっかりとこの仕組みを守っていかなければいけないと思います。
一方、現政権、管総理が10月1日の所信表明演説で唐突にTPPへの参加を検討するとおっしゃいました。過去、山村が疲弊してきましたのも、いろんな事情がありましたものの、木材の関税を大幅に引き下げてきた、これが直接的な大きな原因だと思います。これと農業あるいは水産業を同じようにしていいのか、農林水を通じたこの影響額、韓国ではもろに被害額をいっていますが、4兆5千億円、食料自給率は45%から13%までに低下する、雇用が失われるのは340万人。これはTPPの場合は両立は不可能だと思っています。戦略的に相手国を選んで、FTAやEPAの交渉を進めていくのが、日本の採るべき道ではないかと考えているわけであります。一番大きな影響を被るのは私は山村だと思っています。
 地球温暖化対策に係る税が検討されており、石油・石炭税に上乗せする形で要求がなされていますが、環境省と経済産業省が手を握って、その使途について森林吸収源対策を含めないということに今なっています。最終的な結果がどうなるか分かりませんが、しっかり我々はそこを見ていかなくてはいけないと思っています。
 私共は、山村の抱えておいでになるいろんな問題、細かい問題であっても手当する、総論も大事だけれども、一つ一つの地域の顔が見えるようなそういう一つ一つの積み重ねが山村にとって大切である、こういう気持ちでこれからも皆さんと一緒になって頑張ってまいりたいと思っております。
 全国山村振興連盟のあるいは会員の皆さん方の地域のますます発展を心からご祈念申し上げて挨拶とさせていただきます。


【全国町村会長挨拶(重森計己常任理事(岡山県吉備中央町長)】
 全国町村会の常任理事で、岡山県吉備中央町長の重森でございます。
 本日は藤原会長が所用のため出席できませんので、会長に代わってご祝辞を申し上げさせて頂きます。
本日ここに、全国山村振興連盟の平成22年度通常総会が関係者多数のご出席のもと、盛大に開催されますことは誠に意義深く、心からお慶び申し上げます。
さて、私ども全国町村会では、地域林業の振興や山村地域の活性化を目指した活動を行っておりますが、皆様には、日頃より格別なご支援を頂いておりますことを、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。 
 さて、国土の半分を占める山村地域は、今更申し上げるまでもなく、国土保全や水源かん養などの重要かつ多面的な役割を果たしておりますが、少子・高齢化の進行や地域産業の衰退、集落の存立さえ危ぶまれる地域の増加など、年々、その厳しさを増している状況にあります。
 このような状況の中、政府は、十年後の木材自給率を50%以上に引き上げる「森林・林業再生プラン」を昨年末に決定し、つい先日、その具体的な実行に向けた改革の姿をまとめたところであります。この中では、適切な森林整備や持続的な森林経営による、木材の安定的な供給に向け、路網整備の徹底や、搬出間伐への転換などが図られようとしております。
 その具体的な取組として、政府は来年度予算の概算要求において、新たに「森林管理・環境保全直接支払制度」を創設することとしておりますが、私ども全国町村会は、集約化面積や搬出間伐に係る要件について、現場の実態を踏まえた弾力的な運用に努めるとともに、木材流通の川上から川下まで一貫した支援体制を構築すべきである、との意見を昨日、政府・与党に提出したところであります。
 ご案内のように、我が国の森林は、緑豊かな景観を形成するとともに、その蓄積量が順調に増加するなど、山村地域には地域資源が豊富に存在しておりますが、自給率目標を達成するためには、林業振興と同時に、山村地域の再生を図ることが、重要となっております。
 そのためには、人々が、山村地域において安心して暮らして行けるように、林業の六次産業化による就業機会の拡大を図るとともに、生活基盤や社会資本の整備に力を注ぐ必要があります。
 全国町村会といたしましては、山村地域の重要性は今後ともいささかも揺らぐものではないとの認識のもと、これからも全国山村振興連盟との連携を密にし、皆様方と力を合わせ、山村地域の振興と発展に取り組み、魅力ある山村社会の実現を目指し、努力を重ねていく所存でございます。
 結びに、貴連盟のますますのご発展とご参集の皆様方のご活躍を祈念いたしまして、お祝いのご挨拶といたします。



平成23年度山村振興関連予算・施策の要望

 山村地域の振興につきましては、日頃から格別の御配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
 山村地域は、食料、水、木材、エネルギーなどの供給を行うとともに、国土保全、自然環境の保全、水源のかん養、地球温暖化の防止、良好な景観の保全、文化の伝承、憩いの場・癒しの場の提供等重要な役割を果たしてきております。
 特に、温室効果ガスを2020年までに1990年比25%削減するという目標が全世界から注目されており、その達成に向けて山村地域の果たす役割は、従来にも増して大きくなってきております。
 しかしながら、山村地域を巡る状況は依然厳しく、道路、情報通信、生活環境等の整備水準は全国に比べて低位な状況にあり、農林漁業の低迷、地場産業の停滞等により過疎化・高齢化が急激に進展しつつある中、耕作放棄地の増大、森林の荒廃、鳥獣害の多発、集落の崩壊・機能の低下等危機的な状況になってきております。 
 このような状況に対処し、山村地域の振興を図るため、山村自治体は山村振興法に基づき、最大限の努力をしていますが、財政事情は極めて厳しくなっております。
 つきましては、政府・国会におかれては、山村地域の置かれている状況並びに山村地域の振興を図ることが都市を含む国全体の発展につながるということを十分ご認識いただき、山村振興を国の重点課題に据えて、下記事項の実現を図っていただくよう強く要望致します。


T 山村振興対策の総合的・計画的推進及び山村地域の活性化

1.山村振興計画に基づき、関係省庁の一層の連携強化のもと、山村振興対策を総合的か
 つ計画的に推進すること。
2.振興山村における農林水産業等地域産業の振興、生活環境の向上等を図るための施設
 の整備に対する助成措置(農山漁村活性化プロジェクト支援交付金による支援措置等)の
 充実・強化を図るとともに、自立的な地域活性化を支える人材育成への支援に取り組むこ
 と。
3.山村地域の活性化を図るために不可欠な辺地対策事業債及び過疎対策事業債の十分な
 確保を図ること。
4.農山漁村地域活性化対策、森林・林業振興対策(以上「地方財政措置」)の充実・強化
 を図ること。特に、市町村などによる民有林の公的整備に対する交付税措置など森林整備
 に係る地方財政措置の更なる充実を図ること。

U 多面的・公益的機能の持続的発揮

1.山村の果たしている重要な役割について児童生徒を含め国民一般の理解を深めるため
 の教育・啓発・普及対策の充実・強化を図ること。
2.「中山間地域等直接支払制度」は5年間延長されたが、安定的な農業生産活動の体制整
 備に向け、一層の充実・強化を図ること。
 また、「農地・水・環境保全向上対策」の充実・強化を図ること。
3.耕作放棄地の再生等を支援する対策の充実・強化を図ること。
4.集落機能の活性化を図るための方策の充実・強化を図ること。
5.わが国の地球温暖化防止対策において森林が二酸化炭素吸収源として大きな役割を担う
 ことを踏まえ、間伐等森林の整備・保全、木材利用の推進等の対策の充実・強化を図るこ
 と。
6.森林所有者等による計画的な森林施業が適切に行われることを確保するため、「森林整
 備地域活動支援交付金制度」の充実・強化を図ること。
7.水源のかん養、自然環境の保持等国土保全に資する事業を対象とした「国土保全対策」
 (地方財政措置)の継続実施を図ること。
8.地球温暖化対策を推進するための環境税を創設するとともに、制度化に当たっては、その
 税収の使途に森林吸収源対策及び森林を支える山村地域の活性化対策を明確に位置づ
 けること。
9.国土・環境の保全、水源のかん養等の役割を全う出来るよう、山村市町村に対する新たな
 財政措置及びその財源としての新たな税制措置(全国森林環境税の創設)を講じること。
10.国土保全や生活環境整備を図るため、治山、治水及び砂防対策の充実・強化を図るこ
 と。

V 山村と都市との共生・対流

1.グリーン・ツーリズムの一層の普及を行うとともに、地域ぐるみで行う受入体制や交流空間の整備及びNPO法人等の多様な取組主体の育成等グリーン・ツーリズムの総合的な推進を図ること。
2.幅広い国民の山村におけるボランティア活動を促進するための対策の充実・強化を図ること。
3.学校教育・社会教育において自然豊かな山村での体験活動を推進するため、「子ども農山漁村交流プロジェクト」をはじめとした対策の充実・強化を図るとともに、大学生等に対する対策も講ずること。

W 道路、情報通信基盤の整備

1.山村地域の産業、生活基盤として不可欠な高規格幹線道路、地域高規格道路、一般国道
 及び都道府県道の整備、特に、市町村道の改良・舗装等、立ち遅れている山村地域の道路
 整備を促進すること。また、基幹的な幹線市町村道路の整備の都道府県代行に対する助成
 措置を講ずること。
2.道路整備のための財源を十分に確保し、特に、地方における道路財源の充実を図るこ
 と。
3.携帯電話不通地域の解消、インターネットのブロードバンド接続可能地域の拡大並びに地
 上デジタル放送への円滑な移行に対する支援等デジタルディバイドの解消を図るための高
 度情報ネットワークその他通信体系の充実・強化を図ること。特に、地上デジタル放送につ
 いては、現行アナログ放送で視聴可能なものはデジタル放送移行後も新たな負担無しに視
 聴できるよう配慮すること。

X 産業の振興、地域資源の活用

1.農林業の振興、山村地域の資源を活用した地場産業の育成、間伐材等の未利用の木質
 バイオマス資源の活用、企業の誘致等による山村地域の産業の総合的振興を図るための
 施策の充実・強化を図ること。
2.森林資源の循環利用による林業・木材産業の振興を図るため、地域材の一般住宅への
 利用促進及び公共施設等の木材化推進のための支援制度を拡充(建築基準法、消防法等
 の要件緩和等)する等、貿易対策を含め木材の生産・加工・流通・消費に至る一貫した対策
 の一層の充実・強化を図ること。
3.緑の雇用担い手対策事業、「農」の雇用事業等山村地域における産業の担い手の育成
 ・確保対策の充実・強化を図ること。
4.森林・林業へのUJIターン者等の定住を確保するため、森林資源等を活かした新たな産業
 の創出に対する支援を継続するとともに、都市と山村の多様な主体が連携して行う山村の
 活性化に資する取り組みに対する支援の充実・強化を図ること。
5.山村の高齢者がその実態に応じて地域社会の活動に積極的に参加できる機会を確保す
 るための対策の充実を図ること。
6.雇用機会の確保を図るため、商工業、観光業などの産業立地促進のための抜本的な対
 策の確立を図ること。
7.農林漁業者や中小企業者の有機的な連携を強化するため、農商工等連携のための対策
 の充実・強化を図ること。
8.鳥獣被害の深刻化に鑑み、被害防止に関する対策の充実・強化を図ること。
9.振興山村における製造業、旅館業、ソフトウェア業に対する税制特例措置を継続実施する
 こと。

Y 生活環境の整備

1.山村地域住民の生活交通を確保するため、地方バス路線維持対策等の充実・強化を図る
 こと。
2.山村の簡易水道等施設の整備促進を図ること。
3.山村地域の実情に応じて汚水処理施設の整備促進を図ること。
4.廃棄物処理施設の整備を推進するため、助成措置を講ずること。
  また、廃棄物処理施設の解体に対しては、適切な措置を講ずること。
5.消防力の充実を図るため、消防施設等整備に対する助成措置を講ずること。

Z 医療・保健・福祉対策

1.山村地域の小児科医を含めた医師の確保に万全を期すこと。へき地診療所等の運営、医
 療施設・保健衛生施設の整備、医師及び看護師の養成・確保に対する助成措置の充実・強
 化を図ること。
2.へき地保育所の運営、高齢者等の社会福祉施設整備、社会福祉関係職員等の養成・確
 保に対する助成措置の充実・強化を図ること。

[ 教育・文化

1.公立学校施設整備、スクールバス等の購入に対する助成措置を講ずること。
2.寄宿舎居住費等へき地児童生徒に対する助成措置を講ずること。
3.山村地域の文化財の保護等に対する財政措置を講ずること。

\ 山村地域の自主性の確立

1.財源保障機能及び財源調整機能を果たす地方交付税制度の充実・強化を図り、所要額を
 確保すること。
2.基準財政需要額の算定に当たっては、山村自治体が人口割合に比べて広い面積を有し、
 国土保全、地球温暖化防止等に重要な役割を果たしていることを考慮し、面積要素を重視
 するなど、山村地域の実情に即したものとすること。
3.独自の発想に基づく山村振興を助長するため、山村地域の自主性を尊重する助成措置、
 規制緩和措置等の幅広い導入を図ること。

] TPP

1.山村地域に壊滅的打撃を与えるTPPには、参加しないこと。




決 議

 山村地域は、食料、水、木材、エネルギーなどの供給を行うとともに、国土保全、自然環境の保全、水源のかん養、地球温暖化の防止、良好な景観の保全、文化の伝承、憩いの場・癒しの場の提供等重要な役割を果たしてきている。
 しかしながら、山村地域を巡る状況は依然厳しく、道路、情報通信、生活環境等の整備水準は全国に比べて低位な状況にあり、農林漁業の低迷、地場産業の停滞等により過疎化・高齢化が急激に進展しつつある中、耕作放棄地の増大、森林の荒廃、鳥獣害の多発、集落の崩壊・機能の低下等危機的な状況になってきている。 
 このような状況に対処し、山村地域の振興を図るため、山村自治体は山村振興法に基づき、最大限の努力をしているが、財政事情は極めて厳しくなっている。
つきましては、政府・国会におかれては、山村地域の置かれている状況並びに山村地域の振興を図ることが都市を含む国全体の発展につながるということを十分ご認識いただき、山村振興を国の重点課題に据えて、下記事項の実現を図っていただくよう強く要望する。


1.「中山間地域等直接支払制度」の一層の充実・強化を図ること。
1.税財源の乏しい山村地域の実情に即した地方交付税制度の充実・強化を図り、所要額を
 確保すること。
1.農林業を始めとした山村地域の産業振興並びに地域資源の活用が図られるよう、間伐促
 進やバイオマスの利用等の産業振興施策の充実・強化を図ること。
1.農林水産業等地域産業の振興、生活環境の向上等を図るための施設の整備に対する助
 成措置の充実・強化を図ること。
1.鳥獣被害の深刻化に鑑み、被害防止に関する対策の充実・強化を図ること。
1.道路整備のための財源を十分に確保し、特に、地方における道路財源の充実を図るこ
 と。
1.地上デジタル放送への円滑な移行に対する支援等デジタルディバイドの解消を図るため
 の高度情報通信ネットワークその他通信体系の充実・強化を図ること。
1.山村地域住民の生活交通を確保するため、地方バス路線の維持対策等の充実・強化を
 図ること。
1.山村地域における医師及び医療従事者の確保並びに関連施設の整備、運営等への助成
 措置の拡充・強化等の保健・医療・福祉対策の充実・強化を図ること。
1.振興山村における製造業、旅館業、ソフトウェア業に対する税制特例措置を継続実施する
 こと。
1.環境税を創設するとともに、その税収の使途に森林吸収源対策及び山村地域の活性化対
 策を位置付けること。
1.山村市町村に対する新たな財政措置及びその財源としての新たな税制措置(全国森林環
 境税の創設)を講じること。
1.山村地域に壊滅的打撃を与えるTPPには、参加しないこと。

以上決議する。

   平成22年12月2日 全国山村振興連盟通常総会



 ◎御出席の国会議員(敬称略)
衆議院議員
  金 田 勝 年 (比例東北)  吉 野 正 芳(比例東北) 宮 腰 光 寛(富山)
  谷   公 一(比例近畿) 高 市 早 苗 (比例近畿) 中 谷  元 (高知)
  山 本 有 二 (高知) 金 子 恭 之 (熊本)  北 村 誠 吾(比例九州)
  大 西 孝 典(比例近畿) 橘    慶一郎(富山)  田名部 匡 代(比例東北)
  仁 木 博 文(比例四国) 皆 吉 稲 生(比例九州)
                                (以上14名)
参議院議員 
若 林 健 太(長野) 藤 井 孝 男 (岐阜) 中 村 博 彦(比例)
  青 木 一 彦(島根) 岩 井 茂 樹(静岡) 上 野 ひろし(比例)
  大 家 敏 志(福岡) 柴 田   巧 (比例)  藤 川 政 人 (愛知)
                                (以上9名)
◎秘書が出席の国会議員(敬称略)
衆議院議員
  大 島 理 森    木 村 太 郎  江 渡 聡 徳
  渡 部 恒 三   梶 山 弘 志 小 渕 優 子
井 上 信 治 森 英 介   山 本  拓
棚 橋 泰 文    三ツ矢 憲 生 田 村 憲 久
古 屋 圭 司    大 村 秀 章  谷 垣 禎 一
  二 階 俊 博 石 田 真 敏 石 破  茂
細 田 博 之 竹 下   亘 加 藤 勝 信
  岸 田 文 雄 村 田 吉 隆 後藤田 正 純
  塩 崎 恭 久  山 本 公 一    山 口 俊 一
麻 生 太 郎   保 利 耕 輔 坂 本 哲 志
江 藤   拓   古 川 禎 久   小 里 泰 弘
衛 藤 征士郎 岩 屋   毅 今 村 雅 弘
今 井 雅 人 小 山 展 弘 川 口   浩
川 口   博 川 村 秀三郎 武 田 良 太
玉 木 雄一郎 玉 置 公 良 花 咲 宏 基
  水 野 智 彦 村 上 誠一郎 谷田川   元
  山 本 剛 正 吉 田 統 彦 若 泉 征 三
                                (以上51名)
参議院議員
  愛 知 治 郎  岩 城 光 英 岡 田   広
長谷川 大 紋 中曽根 弘 文 山 本 一 太
松 村 龍 二   山 崎 正 昭    鈴 木 政 二
二之湯   智 世 耕 弘 成    岸   信 夫
  山 本 順 三   加治屋 義 人    宇 都 隆 史
上 野 通 子   金 子 原二郎   小 坂 憲 次
小 熊 慎 司   斎 藤 嘉 隆   中 西 祐 介
                                (以上21名)
◎電報等を寄せられた国会議員(敬称略)
 参議院議員 橋 本 聖 子
◎政府関係の出席者(敬称略)
農林水産省  農村振興局長 吉 村   馨
  農村振興局農村政策部長   三 浦   進
 農村振興局中山間地域振興課長 小 林 厚 司
生産局鳥獣被害対策室長 森 澤 敏 哉
 農村振興局中山間地域振興課課長補佐 猪 股 英 史
農村振興局中山間地域振興課調整係長 進 藤 栄 治
 林野庁   次長   沼 田 正 俊
 森林整備部計画課長   本 郷 浩 二
 森林総合利用・山村振興室長 厨   秀 俊
総務省   自治行政局地域力創造グループ地域振興室長  濱 田 厚 史
 厚生労働省  医政局指導課課長補佐    外 村 正 美
  医政局指導課助成係    田 岡 正 臣
 環境省  自然環境局野生生物課鳥獣保護業務室室長補佐 尾 山 真 一
廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課課長補佐 東 内 浩 一
 文部科学省  文教施設企画部施設助成課振興地域係長   赤 井  守
 経済産業省  経済産業政策局立地環境整備課総括係長 北 川 大 輔
◎友好団体(敬称略)
 全国過疎地域自立促進連盟事務局長  西 原 嘉 彦
全国離島振興協議会事務局次長       大矢内 生 気
 全国都道府県議会議長会調査一部主事   小  和 幸



《次へ》