山村振興全国連絡協議会(都道府県の山村振興担当課長で組織)の平成23年度のブロック会議が次のとおり開催された。

東海・北陸ブロック
 東海・北陸ブロック会議が10月17日(月)〜18日(火)の両日、新潟県阿賀町の御神楽温泉「あすなろ荘」において開催された。
 会議には、東海・北陸各県、農林水産省、北陸農政局、東海農政局、全国山村振興連盟から13名が参加した。最初に、主催者である新潟県総務管理部 功刀岳秀 地域政策課長から挨拶があり、出席者の紹介の後、来賓の農林水産省中山間地域振興課の加藤邦彦係長、全国山村振興連盟の岸廣昭常務理事からそれぞれ挨拶が行われた。
 ついで議事に入り、最初に「中央情勢報告」として、中山間地域振興課の加藤係長から、山村振興法の一部改正、山村税制の特例について説明があった。次に全国山村振興連盟の岸常務理事から「全国山村振興連盟事業報告」として山村振興関連施策・予算に関する要望活動等について説明があった。
 次に、「山村地域における都市との交流・移住の促進について」として、各県から資料に基づき報告が行われた。主な報告の内容は次のとおりとなっている。

○ 岐阜県
  地域情報の提供、交流機会の提供、住宅・職業・暮らしの支援、地域を挙げた受け入
  れ体制の整備等
○ 愛知県
  愛知県交流居住センターの概要。山里のアート巡り「きてみん!奥三河事業」の概要等
○ 三重県
  三重の里いなか旅のススメ、三重の里ファン倶楽部、実践者ネットワーク、グリーンツ
  ーリズムインストラクターの養成。子ども農山漁村交流プロジェクト推進事業等
○ 富山県
  とやまグリーンツーリズム・半定住推進事業による「とやま帰農塾」の開催、さまざまな
  地域交流の促進等
○ 石川県
  いしかわ農村ボランティア制度(農村役立ち隊の隊員募集・登録、受け入れ隊の隊員
  募集・登録、マッチング及び協働活動のサポート)、いしかわ里山づくりキャンぺーン等
○ 福井県
  ふるさとワークステイ
○ 新潟県
  奥阿賀体験教育旅行

 最後に、平成24年度の開催県について協議され、岐阜県での開催が決定された。
 
 翌日は、「阿賀町バイオマスタウン構想」の説明を受けた後、中ノ沢森林公園を視察し、移住してきたNPOの代表から、移住の経緯等について説明を受けた。


関東ブロック会議
 関東ブロック会議が10月20日(木)〜21日(金)両日、長野県長野市のホテル信濃路の会議室において開催された。
 会議には、関東各都県、農林水産省、関東農政局、全国山村振興連盟から21名が参加した。最初に主催県である長野県農政部 久保田純司 農村振興課長から主催者挨拶があった。ついで、農林水産省中山間地域振興課 加藤邦彦係長から挨拶、全国山村振興連盟 岸廣昭常務理事から挨拶に併せて山村振興関連施策・予算に関する要望活動等連盟の活動状況について説明があった。
 出席者の自己紹介の後、議事に入り、まず、中山間地域振興課加藤係長から山村振興法の改正、山村振興税制について、関東農政局整備部地域整備課の山下公弘係長及び齋藤沙織係員から「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」に関して、説明があった。
 ついで、意見交換として、各都県から提出された議題に対する検討が行われた。提出された課題について提出都県からの主旨説明が行われた後、各都県から対応状況等
について説明がなされ、質疑が行われた。各都県から提出された課題は、次のとおりとなっている。

○ 長野県: 農村女性が中心になって活性化した事例等
○ 山梨県: 南アルプス市における遊休農地を活用した多面的交流施設の整備等
○ 神奈川県: 里地里山の保全、再生及び活用の促進に関する取り組み等
○ 東京都: おくたま海沢ふれあい農園等
○ 千葉県: 地域リーダーの育成の取り組み等
○ 埼玉県: ふるさと支援隊等
○ 群馬県: ぐんま田舎ぐらし体験ツアー、グリーンツーリズム推進計画
○ 栃木県: 里の「守」サポート事業等
○ 茨城県: 中山間地域の支援事業として、いばらき営農塾、定年帰農者講座等

 ついで、次期開催県について協議が行われ、栃木県に決定した。

 翌日は、次の個所を視察した。
○ 共和園芸農協
  リンゴの県オリジナル品種の栽培の説明について 
○ (有)たんぽぽ
  農村女性による地産地省の取り組みについて
○ 戸隠薬草栽培ほ場
  契約栽培による収入の安定について
○ (株)サンクゼール
  地場産果実を使った製品作りについて


北海道・東北ブロック
 北海道・東北ブロック会議が10月24日(月)〜25(日)の両日、青森市の青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」において開催された。
 会議には、北海道・東北各県、東北農政局、全国山村振興連盟から11名が参加した。会議は、青森県農林水産部構造政策課 堀口恵里子 総括主幹の司会で進められ、最初に、主催者である青森県農林水産部 一戸治孝 構造政策課長から挨拶があった。
 ついで出席者の自己紹介が行われた後、議事に入り、最初に「山村振興に係る中央情勢等について」として、農林水産省中山間地域振興課の猪股英史課長補佐から                                        
@ 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成23年法律第105号。8月30日公布)により山村振興法の一部が改正され、都道府県の山村振興基本方針の作成、振興山村の山村振興計画の作成等が義務的な規定から任意的な規定になったこと。A 平成23年度第3次農林水産関係補正予算の概要。B 平成24年度農林水産予算概算要求の骨子、重点事項。C 山村税制特例。D 振興山村・過疎地域改善資金。E 中山間地域活性化資金。について説明が行われた。ついで、「全国山村振興連盟の活動状況等について」として、全国山村振興連盟の米田博正参与から平成24年度山村振興関連施策・予算に関する要望活動、鳥獣被害防止対策の充実・強化に関する要望活動等山村振興連盟の活動状況について説明があった。
 次に、「各道県の山村振興対策の取組状況等について」として、東北農政局、各道県から資料に基づき報告があった。その主な内容は次のとおりとなっている。

○ 東北農政局
 東北農政局地域整備課 今井雅人 山村振興係長から説明
  平成23年度の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金実施状況は、次のとおり。
    ・計画地区数64、事業数113、メニュー数17
    ・施設別では、処理加工23、直売所19、特用林産11、乾燥調製8、林業機械8、
    廃校廃屋7、交流施設5、地域資源5
  その他、山村振興対策に係る課題等は次のとおり。
    ・東北地方太平洋沖地震により被災した山振施設の復旧・代替施設の建設
    ・地震後の入込者減少の対策
○ 北海道
  平成23年度の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業を活用した取組みは、
  北海道・市町村共同計画は3地区、市町村計画は10地区で実施されている。
○ 秋田県
  平成23年度の農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業を活用した取組みは、
  県計画は3地区、市町村計画は2地区で実施されている。
○ 福島県
  農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業を活用した取組みは、下郷町(農林水産
  物直売・食材供給施設、農林漁業体験施設)、いわき市(農林漁業体験施設、農林
  水産物直売・食材提供供給施設)において取り組まれている。
   その他、山村振興対策に係る課題等は次のとおり。
   山村振興関連事業で整備した施設の災害復旧
   (注:第3次補正予算に「東日本大震災復興交付金(仮称)(使い勝手のよい交付
     金)」が計上されているので、その活用を検討してもらいたいとの説明があった。)
○ 青森県
  農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業等を活用した取組みは、県計画が4地区
   (外ヶ浜町、蓮田村、今別町)、市町村計画が1地区(深浦町。農林水産物処理加工
   施設)となっている。

 次に、平成23年度開催県について協議され、秋田県での開催が決定された。

 翌日は、現地を視察し、説明を受けた。
○ 七戸町農産物直売施設「しちさいかん七彩館」
  平成20〜21年度農山漁村プロジェクト支援交付金を活用して整備。
 七戸町は国道4号線、国道394号線、みちのく有料道路等の主要地方道や県道が放射
 線状に近隣市町村に延び、さらに、平成22年12月4日には東北新幹線七戸十和田駅
 が開業した。駅前に年間100万人が利用する道の駅「しちのへ」(東北で最初の道の
 駅)があるが、農産物の販売スペースが小さく、平成17年の町村合併で出品希望待機
 者が増えてきていることから、この施設を整備することとした。
  現在、209名の方が出品している。平成22年度の販売額は2.9億円。
○ 宿泊交流施設「かだれ天間林」
  平成16年度に町単独事業で整備。農村体験型事業及び、宿泊を伴う世代間交流地域
 交流等の推進、また新規就農希望者の短期宿泊施設等として活用し、町の基幹産業で
 ある農業の活性化、地域の活性化を目指している。
  田舎体験の受け入れは、「七戸町かだれ田舎体験協議会」が行っているが、会員数
 40名、協力会員16団体、簡易宿泊業登録農家25軒となっている。
  イベント事業としては、牧場体験、山菜収穫体験、にんにく収穫体験、夏休みかだれ
 塾、りんご収穫体験、雪国体験がある。受入体験事業としては、外国人受入事業、宿泊
 体験受入事業、日帰り体験受入事業がある。
 (注:「かだれ」とは、方言で「仲間になって」と「語らいあいましょう」の二つの意味があ
  る。)



九州ブロック会議
 九州ブロック会議が、平成22年11月1日(火)、2日(水)の両日、鹿児島県庁会議室において開催された。
 会議には、九州各県、農林水産省、九州農政局、全国山村振興連盟から13名が参加した。最初に、主催者である鹿児島県農政部 伊藤真吾 農山振興課課長から挨拶があり、ついで来賓の農林水産省中山間地域振興課加藤邦彦係長、九州農政局地域整備課 東 和浩 係長、全国山村振興連盟 岸廣昭 常務理事の紹介並びに各県の出席者紹介が行われた後、議事に入った。
 先ず、「中央情勢について」として、農林水産省中山間地域振興課 加藤係長から、平成24年度山村振興関連各省庁予算概算要求等について説明があった。次に、「全国山村振興連盟情勢報告」として、全国山村振興連盟 岸常務理事から、山村振興関連施策・予算に関する要望活動等状況について報告があった。
 ついで、2つの議題について報告及び質疑が行われた。
@ 山村振興地域における特色ある販売品の事例について(地域の特色ある販売戦略の
  事例について)
  ○ 福岡県
    中山間地域販売推進事業について、八女市のワサビを例に挙げて紹介があった。
  ○ 佐賀県
    「キラッと光る佐賀県の園芸特産物づくりチャレンジ事業」「七福生姜」という特大生
    姜を例に挙げて紹介があった。
  ○ 大分県
    おおいた・ワンコイン商品の普及、地域活動支援事業、小規模集落・里のくらし支
    援事業について紹介があった。
  ○ 宮崎県
    「連携と交流による頑張る農村支援事業」について紹介があった。
  ○ 鹿児島県
    曽於市におけるゆずの栽培・加工・販売による地域活性化の紹介があった。

A 中山間地域の集落の活性化に関する施策について
  ○ 宮崎県の事例
    「いきいき集落」の認定、「中山間盛り上げ隊」についての紹介があった。
  ○ 福岡県の事例
    「まちとむらネットワーク」を通じた「まちむら交流事業」、「むら応援団育成事業」、
    人手不足による伝統行事の困難な集落の伝統行事の継続を支援する交流事業に
    ついて紹介があった。
  ○ 佐賀県の事例
    棚田地域保全基金事業の紹介があった。
  ○ 熊本県の事例
    活力ある農山漁村の再生に向けての集落ビジョンつくり、「地域づくり夢チャレンジ
    推進補助金」についての紹介があった。
  ○ 大分県の事例
    小規模集落応援隊について、草刈り、神輿担ぎの例をあげて、紹介があった。
  ○ 鹿児島県の事例
    リーダーや優良事例の表彰等を行う「共生・協働の農村(むら)づくり運動、農業・農
    村活性化推進施設等整備事業」について紹介があったのち、柳谷地区の自主的な
    村作り運動の事例が、ビデオにより紹介された。

 最後に「平成24年度九州ブロック幹事県について」協議が行われ、宮崎県に決定された。

 翌日は、「現地研修会」として、姶良市の直売施設(くすくす館)、姶良市郷土芸能等伝承館、中山間不足払い制度による耕作放棄地の再生の成功した地区、北山茶屋「しきおり」を訪問し、施設整備の経過、活動状況等を聴取した。

 



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