平成15年度山村振興関連施策要望書

 山村地域の振興につきましては、日頃から格別のご配慮を賜り厚く御礼申し上げます。
 山村地域は国土の約5割、森林の約6割を占め、森林を基盤とするそれぞれの地域の立地条件、自然環境等を最大限に生かした林業、農業その他の産業活動が展開され、また、地域の伝統文化が継承されてまいりました。そのことを通じて、国土保全、自然環境の保全、水源のかん養、豊かな産物の提供等が確保され、国家、国民経済、国民生活に大きな貢献をしてまいりました。
 また、近年では、地球温暖化防止対策の観点から二酸化炭素吸収源としての森林の整備が大きな課題とされ、さらに、国民の新しいライフスタイルを実現する場として山村地域に大きな期待が寄せられております。
 このような中で、山村地域の果たしている役割を維持していく上で一番重要な人口、集落をみますと、依然として人口の減少・高齢化が進展し、集落の数も減少するなど、その機能低下が危惧されております。
 このような状況を打破しない限り、山村地域は崩壊し、山村地域の住民はもとより、あらゆる方面に重大な影響を及ぼすこととなります。
 また、政府においては、市町村合併推進のための新たな法律の制定、三位一体の改革が検討、推進されておりますが、山村地域の実情を反映したものとなるか危惧しております。
 山村自治体としては、国土の保全等重要な役割を担うとともに、山村地域を維持発展させるため、今後とも最大限の努力をしてまいる所存でありますが、政府、国会におかれましては、山村地域におけるこのような状況と心構えを十分ご理解いただき、下記事項の実現を図られるよう強く要望いたします。

(農林水産省関係)
 
               
.平成17年3月末に期限が到来する山村振興法の延長に向けて、関係省庁の一層の連携強化のもと、山村振興対策の総合的かつ計画的な推進を図ること。
.山村振興対策の基幹的事業である新山村振興等農林漁業特別対策事業の計画的な推進を図ること。 
.中山間地域等において、適切な農業生産活動を継続することにより、耕作放棄地の発生を防止し、多面的機能を確保するための中山間地域等直接支払制度の継続的な実施を図ること。
.山村地域の生産基盤と生活環境を一体的に整備し、活性化を図るための中山間地域総合整備事業の計画的な推進を図ること。
.山村と都市との共生・対流を一層推進するため、交流施設の整備、交流促進のためのソフト事業等に対する支援措置の充実・強化を図ること。
.野生鳥獣害対策に万全を期すため、野生鳥獣の農林業被害の防止対策、防止技術等の確立及び保護管理の適正化を図ること。
.山村地域の実情に応じて汚水処理施設の整備促進を図ること。
.わが国の地球温暖化防止対策において森林が二酸化炭素吸収源として大きな役割を担うことを踏まえ、森林・林業基本計画に定められた森林の整備、森林の保全、木材利用の推進等の目標が確実に達成されるよう、政策の拡充・強化を図ること。
.森林所有者等による計画的な森林施業が適切に行われることを確保するための森林整備地域活動支援交付金制度の継続的な実施を図ること。
10
.森林整備の担い手の地域への定着を図るため、「緑の雇用担い手育成対策」等の制度化・充実等を図ること。
11 .木質バイオマスをはじめ山村地域のバイオマス(生物由来の有機性資源)の利活用を促進するための対策の充実・強化を図ること。
12 .国有林野を活用した地域活性化、都市との交流を促進するため、貸付料の引き下げを図ること。
13 .森林体験学習等青少年に山村の豊かな自然環境のもとで学習する機会を与えるための支援措置の拡充・強化を図ること。
14 .国庫補助負担金の廃止・縮減にあたっては、必要とされる事務事業である限り、単に国の負担軽減に止まり、地方への負担転嫁をもたらすことのないよう、税源移譲等による代替措置を必ず講じること。
15 .国土・環境の保全、水源のかん養等の役割を全う出来るよう、山村市町村に対する新たな財政措置及びその財源としての新たな税制措置(環境保全税(仮称)、水源税(仮称)等の創設)を講じること。
16 .温暖化対策税制の検討・制度化に当っては、二酸化炭素吸収源である森林・それを支える山村地域の整備・活性化を促進する対策に税収の一部を充当するものとすること。

(国土交通省関係)
.平成17年3月末に期限が到来する山村振興法の延長に向けて、関係省庁の一層の連携強化のもと、山村振興対策の総合的かつ計画的な推進を図ること。
.山村地域の実情に応じて汚水処理施設の整備促進を図ること。
.山村地域の産業、生活基盤として不可欠な高規格幹線道路、地域高規格道路、一般国道及び都道府県道整備の促進を図ること。
.市町村道の改良・舗装等を促進するため所要の対策を講ずること。また、基幹的な幹線市町村道路の整備の都道府県代行に対する助成措置の拡充・強化を図ること。
.山村地域住民の生活交通を確保するため、地方バス路線維持対策等の充実・強化を図ること。
.国庫補助負担金の廃止・縮減にあたっては、必要とされる事務事業である限り、単に国の負担軽減に止まり、地方への負担転嫁をもたらすことのないよう、税源移譲等による代替措置を必ず講じること。

(総務省関係)
.平成17年3月末に期限が到来する山村振興法の延長に向けて、関係省庁の一層の連携強化のもと、山村振興対策の総合的かつ計画的な推進を図ること。
.山村地域における情報化を促進するため、光ファイバー網、移動体通信、情報拠点施設及びCATV、民放テレビ放送難視聴解消施設等の整備・充実を図ること。
.農山漁村地域活性化対策、森林・林業振興対策(地方財政措置)の継続実施を図ること。
.国土保全、水源維持等に資する事業を対象とした国土保全対策(地方財政措置)の継続実施を図ること。
.野生鳥獣害対策及び廃棄物処理施設の解体・新設等に関わる地方財政措置の充実・強化を図ること。
.山村地域の事業推進に不可欠な辺地事業債及び過疎事業債の十分な確保を図ること。
.国庫補助負担金の廃止・縮減にあたっては、必要とされる事務事業である限り、単に国の負担軽減に止まり、地方への負担転嫁をもたらすことのないよう、税源移譲等による代替措置を必ず講じること。
.税源移譲が行われても、税源そのものが乏しい山村自治体には、その効果が十分及ばないことが懸念されることから、地方公共団体間の財政力格差の是正と必要な行政水準の維持・確保を図るため、地方交付税のもつ財源調整機能及び財源保障機能の充実強化を図ること。
.基準財政需要額の算定に当っては、山村自治体が人口割合に比べて広い面積を 有し、国土保全、地球温暖化防止等に重要な役割を果たしていることを考慮し、面積要素を重視するなど、山村地域の実情に即したものとすること。
10 .市町村合併は、いかなる形であれ強制しないこと。
11 .あるべき基礎自治体を目指した合併推進のための新たな法律が検討されているが、
@ あるべき基礎自治体の人口規模を明示しないこと。
A 合併推進や地域自治組織(仮称)の設置にあたっては、国及び都道府県の関与は、必要な助言や情報の提供にとどめること。
12 .国土・環境の保全、水源のかん養等の役割を全う出来るよう、山村市町村に対する新たな財政措置及びその財源としての新たな税制措置(環境保全税(仮称)、水源税(仮称)等の創設)を講じること。
13 .温暖化対策税制の検討・制度化に当っては、二酸化炭素吸収源である森林・それを支える山村地域の整備・活性化を促進する対策に税収の一部を充当するものとすること。

(環境省関係)
.平成17年3月末に期限が到来する山村振興法の延長に向けて、関係省庁の一層の連携強化のもと、山村振興対策の総合的かつ計画的な推進を図ること。
.山村地域の実情に応じて汚水処理施設の整備促進を図ること。
.ダイオキシン等発生防止対策に対応した廃棄物処理施設の新設・改造等に関わる助成措置の充実・強化を図ること。また、小規模廃棄物処理施設における発生防止技術等の向上・確立を図ること。
.野生鳥獣害対策に万全を期すため、野生鳥獣の農林業被害の防止対策、防止技術等の確立及び保護管理の適正化を図ること。
.国庫補助負担金の廃止・縮減にあたっては、必要とされる事務事業である限り、単に国の負担軽減に止まり、地方への負担転嫁をもたらすことのないよう、税源 移譲等による代替措置を必ず講じること。
.温暖化対策税制の検討・制度化に当っては、二酸化炭素吸収源である森林・それを支える山村地域の整備・活性化を促進する対策に税収の一部を充当するものとすること。
.国土・環境の保全、水源のかん養等の役割を全う出来るよう、山村市町村に対 する新たな財政措置及びその財源としての新たな税制措置(環境保全税(仮称)、水源税(仮称)等の創設)を講じること。