分  布
西日本を中心として関東以南に偏っています。どうして北海道や東北にいないかというと、かつては青森の八戸飢饉の時はイノシイ騒動があったので、東北にも多くいましたが、豚コレラの影響で東北地方では絶滅したという説もありますが、今は、たまたまいないだけで、分布は北の方へ少しづつ拡大しています。植生との関連を見ると、その分布は低山帯のシイ・カシとよく重なります。シカより低標高の部分、実際には里山の二次林に集中しています。
環境省の平成16年12月に発表された第6回自然環境保全基礎調査哺乳類分布調査よると、イノシシは、
「北海道及び東北・日本海の多雪地帯を除き山地を中心に広く生息する種で、今回の調査では、20年前と比較すると、全国生息区画率は30%から39%と、9ポイント増加した。また、全国生息区画数は、 5188メッシュから6693メッシュとなり、1.3倍となった。
 全国分布メッシュ比較図の表示メッシュ数は、それぞれ、331(1978年のみ生息)、1836(2003年のみ生息)、4857(1978年及び2003年生息)である。
 地方別には、関東、中部、四国、九州・沖縄地方では、生息区画率が約10ポイント以上増えており、これらの地方では、まんべんなく分布している。」
となっています。
全国分布メッシュ比較図 イノシシ(PDF)

第6回自然環境保全基礎調査哺乳類分布調査について添付資料より

体 毛 
褐色または暗褐色、子供の時は、縞があって「ウリ坊」などともよばれています

体長(成体)
 オス 
頭胴長 80cm 〜 160cm
体重 40kg 〜 150kg
 メス 
頭胴長 70cm 〜 140cm
体重 40kg 〜 120kg

生活形態
シカと同じように群れをつくるが、シカに比べると小さい。せいぜい10数頭で家族単位中心で行動し、オスの子どもは生後1年ほどで群れから離れ若いオス同士で小さな群れを作ることもあるが、成熟後は単独で生活する。また、一般的にイノシシは夜行性動物といわれているが、本来は昼行性であり、夜間行動が多いのは、人間が活動している時間帯をさけているためである という説もある。

行動域
そんなに移動しないらしい。

繁 殖
寿命は短く、最長でも10歳以下、平均では1歳に満たない。そのほとんどが1歳未満で死亡してしまう。
寿命は短く、自然環境下では最長でも10歳以下、平均では5歳に満たないと考えられています。捕獲個体の平均年齢がそのほとんどが1歳の地域もあります。子どもの死亡率が高く1歳までに50%前後死亡すると言われています。

食べ物
地表から地中の多様な動植物を食べる。植物ではクズ、カヤ、ヤマイモなどの根茎、まめ類やシイ・カシの堅果、モチ米。動物ではミミズ、タニシ、カエル、トカゲ、ヘビなど。

農林業被害の現状
農林水産省のまとめによると平成14年度のイノシシによる農作物被害面積は 17千ヘクタールになっている。被害額は52億円となっており、NO.1の被害。
農作物の食害、掘り荒し害などの農作物被害による物が多い。特に水田環境がイノシシの餌の好む物でありモチ米がお気に入りである。また、サトイモなどは食べずに掘り起こし昆虫などを食べるという掘り荒らしの被害もあります。林業に関する被害はほとんどみられないが苗木やタケノコ等の被害もあります。

被害対策
イノシシの被害対策を行う上で重要なことは、
1)イノシシが近づきにくい環境をつくる(作物を全て収穫する、きずもの野菜等を路地に捨てない墓地の供物を放置しないなど)、
2)イノシシの行動を考慮した柵を設置する、
3)捕獲頭数を競うのではなく、加害個体を捕獲することである。

これらの3つをバランス良く実行することが重要である。かなり手強くなったイノシシに対する有効な柵はいくつかの素材を併用することがよい。電気柵やトタン、ネットを組み合わせて二重に囲うなど奥行きを持たせると効果が高区なる。捕獲についてですが、イノシシが現れると沢山のイノシシが畑にやってくるように思われるかもしれないが、実際には里にくるのはわずかな数である。それを捕獲することが、何十頭も捕獲するより有効です。


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