分布
広く分布し、東北、北陸及び北海道の西側はきわめて少ない。ニホンジカの生息場所は、小型の種類ほど森林に大型ほど草原に生息する傾向がある。中型であるニホンジカは、森林と草原の中間、林地・緑地に成育する。標高1,000m以下のクヌギ・コナラ林やアカマツ二次林、スギ・ヒノキ造林地などの低山帯の森林や里山に生息する。ちなみには大型とは北海道のエゾジカ、最小は屋久島の屋久シカである。
環境省の平成16年12月に発表された第6回自然環境保全基礎調査哺乳類分布調査よると、シカ(ニホンジカ)は、
「全国的に、山地を中心に広く生息している種であるが、今回の調査では、20年前と比較すると、全国生息区画率は24%から42%と、18ポイント増加した。また、全国生息区画数は、4220メッシュから  7344メッシュとなり、1.7倍に拡大した。
 全国分布メッシュ比較図の表示メッシュ数は、それぞれ、292(1978年のみ生息)、3416(2003年のみ生息)、3928(1978年及び2003年生息)である。
 地方別には、北海道、中部、近畿、四国地方では、生息区画率が約20ポイント以上増えているが、青森県、秋田県、山形県などの東北地方や、新潟県、富山県、石川県などの北陸の多雪地帯では、積雪が分布制限要因となり一部にしか分布していない。また、茨城県、千葉県、東京都などの関東地方や、島根県、広島県、山口県などの中国地方では、分布が少ない。」

となっています。
全国分布メッシュ比較図 ニホンジカ(PDF)
第6回自然環境保全基礎調査哺乳類分布調査について添付資料より

体毛 
黒い毛で縁取られた褐色ないし灰色

体長(成体)
 オス 
頭胴長 90 〜 190cm
肩高 70 〜 130cm
体重 50 〜 130kg
 メス 
頭胴長 90 〜 150cm
肩高 60 〜 110cm
体重 25 〜  80kg

生活形態
シカは群れをつくって行動する。通常オスとメスは別々の群れをつくる。昼夜問わずに活動するが、採食と休息を反芻するリズムをとる。昼間は、森林の中にいて、農耕地などの開放的な場所には夜間に出る傾向が強い。
行動域
シカはなわばりという意識がなく、他者の侵入に対してきわめて寛容である。
繁殖
出産期は5月下旬から7月上旬。通常1子出産で、双子はまれ。交尾期は9月下旬から11月で、妊娠期間は約230日である。初産年齢は生育条件に左右され、地域によってかなり差がある。自然条件でのシカの平均寿命は約4歳、最長ではメス約16歳、オス12歳である。
好きな食べ物
草だけでなく、ほとんどの植物をえさとして食べる。イネ、ムギ、ダイズ、トウモロコシ等の農産物や、シイタケ、マツタケなど林産物なども食べる。
農林業被害の現状
ほとんどの植物をえさとしていることから農林産物の被害が多い。森林の被害では、シカの口が届く高さが餌場となり、森林伐採後の低いところでは最高の餌場となり、新芽の食害が連続して行われる。シカにより山が荒地化し、土壌流失や土砂災害などの被害が広がっている。
被害対策
電気牧柵、ラジウム水和財とチウラム塗装剤などの忌避剤、ネットやフェンスなどの防護柵、角こすり等採食によってよって木へのダメージを避けるために、荒金や針金を単本ごとに巻き付けるなどがある。有害鳥獣として駆除するだけでなく、都道府県策定による特定鳥獣保護管理計画によって適正な個体数に減少させたり、狩猟による捕獲によっても個体数を減少させることができるが、単に数を減らすだけでは被害が減らないのが現状です。
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